近年、働き方改革や社会保険制度の改正など、企業を取り巻く環境は大きく変化しています。こうした変化に対応するために、企業における社会保険労務士の重要性はますます高まっており、転職市場においても注目を集めています。
本稿では、社会保険労務士の転職成功ポイントについて、需要と供給のバランス、重視されるスキルや経験、成功・失敗事例、役立つ情報サイトや転職エージェント、給与・待遇の相場、転職後のキャリアパスといった観点から詳しく解説していきます。
社会保険労務士の転職市場
社会保険労務士の転職市場は、需要が高まっている一方で、供給も増加傾向にあります。働き方改革や社会保険制度の改正に伴い、企業では社労士の必要性が高まっているため、社労士事務所だけでなく、一般企業においても社労士の採用が増加しています。
社労士の求人動向
社労士の求人は、一般企業や社労士事務所を中心に幅広い業界で募集されています。MS-Japanの調査によると、社労士求人の内訳は以下の通りです。
- 一般企業: 45.1%
- 社会保険労務士事務所: 25.5%
- 会計事務所: 18.9%
- コンサルティングファーム: 9.7%
このように一般企業からの求人が最も多く、人事・総務部門での即戦力としての需要が高いことがわかります。
リモートワークの普及
社労士求人の44.4%がリモートワーク可能となっており、特に一般企業では51.0%とさらに高い割合となっています。これは、働き方の多様化が進んでいることを示しています。
社労士の年収
社会保険労務士の平均年収については、複数の調査結果があり、それぞれかなり幅がありますが、最新のデータを基に、いくつかの場合分けで概要をお伝えします。
- 厚生労働省の令和5年度(2023年度)調査によると、社労士の平均年収は約947.6万円(※参考:厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』/国税庁『令和5年分民間給与実態統計調査結果』)
- MS-Japanの調査(2023年7月~2024年6月)では、平均年収は489万円、中央値は500万円(【2024年最新】社労士の平均年収は○○万円!雇用実態・平均年収を徹底調査)
厚生労働省が公表しているデータは必ずしも社会保険労務士のみに絞ったデータではなく、中分類に含まれる職業群も加味されているため、データとしての信頼性の高さは、士業・管理部門転職ではNo.1である、MS-japanの調査結果である、と言って良いでしょう。
- 大分類:B 専門的・技術的職業従事者
- 中分類:18 経営・金融・保険専門職業従事者
- 小分類:183 社会保険労務士
- 参考:職業分類対応表
市場の需給バランス
社労士の登録者数は年々増加傾向にあり、2021年時点で44,203人となっています。この推移が続けば、2030年には50,000人を超えると予測されています。
採用側のニーズとしては働き方改革や雇用環境の変化など労務管理ニーズは高まっており、特に以下の分野で社労士の需要が増加しています。
- 労働条件の改善
- 人事制度の再構築
- 高齢者の労働市場参入支援
- 労働法改正への対応
- 労働時間管理やハラスメント対策
- 人事制度運用など
社労士の将来性
社労士の需要は今後も増加すると予測されているのは、労働環境の変化や法改正が頻繁に行われる中で、社労士の専門知識が重要になるのも理由のひとつと考えられます。
一方で、社労士の供給も増加傾向にあるため、競争が激化する可能性があります。特に、一般企業では即戦力を求める傾向が強く、未経験者の採用は7.8%と低くなっています。
地域、経験年数、勤務先による違い
地域や経験年数による違いとしては、都市部では求人数が多い傾向がありますが、地方では求人が限られる場合があります。また、実務経験者は優遇される傾向があり、未経験者や経験の浅い社労士は、応募できる求人の選択肢が狭まる可能性があります。
特に、小規模な社労士事務所では、即戦力となる人材を求める傾向が強いため、実務経験が重視されます。年齢に関しては、30代、40代の合格者が多いというデータがありますが、50代以上の転職者も少なくありません。年齢を重ねてから資格を取得し、転職を目指すケースも増えています。
勤務先としては、社労士事務所、会計事務所、一般企業の人事・労務部門、コンサルティング会社など、様々な選択肢があります。
会計事務所では、労務関連だけでなく会計処理に関する知識や経験を積むことができます。一般企業では、勤務社労士として、企業の人事や労務の一員として働くことができます。コンサルティング会社では、企業の労務管理改善や労働条件の適正化、組織改革などに関する助言を行います。
社会保険労務士の転職で重視されるスキルや経験
社会保険労務士の転職では、実務経験が最も重視される要素の一つです。特に、以下の経験は高く評価されます。
労働保険・社会保険の手続き
企業の従業員に関する労働保険や社会保険の手続き業務を行います。手続きには、新規加入、資格喪失、給付申請など、様々な種類があります。正確に手続きを行うためには、法令や制度に関する知識、事務処理能力、正確性が求められます。
給与計算
従業員の給与計算業務を行います。給与計算には、勤怠管理、各種控除、税金の計算など、複雑な要素が含まれます。正確に計算を行うためには、労働基準法や税法などの知識、計算能力、注意力が必要です。
就業規則の作成
企業の就業規則の作成や改定を行います。就業規則は、企業と従業員との間の労働条件を定めたものであり、労働基準法などの法令に準拠している必要があります。就業規則を作成するためには、法令に関する知識、文章作成能力、論理的思考力が必要です。
労務管理のコンサルティング
企業の労務管理に関する相談や指導を行います。労働時間管理、ハラスメント対策、メンタルヘルス対策など、企業が抱える様々な労務問題に対して、専門的な知識や経験に基づいたアドバイスを行います。コンサルティングを行うためには、コミュニケーション能力、問題解決能力、提案力が必要です。
人事制度の設計・運用
企業の人事制度の設計や運用を行います。人事制度には、採用、評価、昇進、異動、退職など、様々な要素が含まれます。企業の経営戦略や理念に合致した人事制度を構築するためには、人事に関する専門知識、分析力、企画力が必要です。
ハラスメント対策
職場におけるハラスメント対策を行います。ハラスメントには、セクハラ、パワハラ、マタハラなど、様々な種類があります。ハラスメントを防止するためには、ハラスメントに関する知識、相談対応スキル、研修実施スキルが必要です。
メンタルヘルス対策
従業員のメンタルヘルス対策を行います。ストレスチェックの実施、相談窓口の設置、メンタルヘルス研修の実施など、従業員の心の健康を守るための取り組みを行います。メンタルヘルス対策を行うためには、メンタルヘルスに関する知識、相談対応スキル、コミュニケーション能力が必要です。
コミュニケーション能力
社労士は、企業の経営者や従業員、行政機関など、様々な人とコミュニケーションをとる機会があります。円滑なコミュニケーションを図るためには、傾聴力、説明力、交渉力などが求められます。
問題解決能力
企業の労務管理においては、様々な問題が発生します。問題の原因を分析し、適切な解決策を提案するためには、論理的思考力、分析力、判断力などが求められます。
事務処理能力
社労士の業務には、書類作成、データ入力、ファイリングなど、多くの事務処理が含まれます。正確かつ効率的に事務処理を行うためには、事務処理能力が必要です。
法令・制度に関する知識
社労士は、労働基準法、社会保険労務士法など、様々な法令や制度に関する知識が求められます。常に最新の法令や制度を把握し、業務に活かす必要があります。
ITスキル(Word、Excel、PowerPointなど): 社労士の業務には、パソコンを使った作業が欠かせません。Word、Excel、PowerPointなどのソフトを使いこなすスキルが必要です。
英語力(外資系企業の場合): 外資系企業で働く場合は、英語力が必要となる場合があります。
未経験者の場合は、上記のスキルや資格をアピールすることで、経験不足を補うことができます。8 また、積極的にコミュニケーション能力や学習意欲をアピールすることも重要です。8 特に、社労士業務に対する熱意や、積極的に学び続ける姿勢を示すことが大切です。
社会保険労務士の転職活動における成功事例と失敗事例
転職活動では、成功事例だけでなく、失敗事例からも学ぶことが重要です。ここでは、社会保険労務士の転職における成功事例と失敗事例を具体的に紹介します。
成功事例
事例1: 外資系企業の人事ポジションへの転職
- 専門学校卒業後、営業職として勤務していたが、長時間労働で体調を崩したことをきっかけに社労士資格取得を目指す。
- 社労士事務所に転職し、実務経験を積みながら資格取得を目指したが、資格取得は断念。
- 人事としてのキャリアを形成するために、事業会社への転職を決意。
- 実務経験と人事関連の知識を活かし、日本進出間もない外資系企業の人事ポジションに転職成功。
この事例からは、社労士資格取得をきっかけに、自身のキャリアプランを見直し、積極的に行動することの重要性を学ぶことができます。また、資格取得だけでなく、実務経験を通じて得られたスキルや知識を活かすことで、転職の可能性を広げることができるということがわかります。
事例2: 社会保険労務士事務所から社労士法人への転職
- 中小零細企業の顧問先を中心とした社会保険労務士事務所で勤務。
- 給与計算や社会保険関連の業務を主体としていたが、資格取得後は労務相談やコンサルティングなどの業務を中心に行いたいと考えるようになる。
- 大手・準大手会計ファーム併設の社労士法人に転職し、業務内容の幅を広げ、報酬も大幅にアップ。
- リモートワークの導入により、ワークライフバランスも改善。
この事例からは、自身のキャリア目標を明確にし、それに合った転職先を選ぶことの重要性を学ぶことができます。また、転職によって、業務内容の幅を広げたり、待遇を向上させたりすることができるということがわかります。
失敗事例
事例1: 労働環境の劣悪な社労士事務所への転職
- 大手証券会社で営業職として勤務していたが、ワークライフバランスの悪さに転職を決意。
- 待遇面を重視し、残業が少ないという社労士事務所に転職するも、実際には長時間労働を強いられる。
- 社労士業務に加えて、営業の仕事も任され、仕事量が増加。
- 結果的に、転職前の証券会社よりも労働環境が悪化し、転職に失敗。
この事例からは、転職先を選ぶ際には、待遇面だけでなく、労働環境についても事前にしっかりと確認することの重要性を学ぶことができます。特に、社労士事務所では、繁忙期には業務量が増加し、残業が多くなる傾向があるため注意が必要です。
事例2: 実務経験不足による転職活動の難航
- 大学卒業後、大手チケット商で接客業として勤務。
- 社会保険労務士の資格を取得後、転職を決意するも、実務経験不足のため、希望する職種への転職が困難に。
- 未経験でも活躍できるという求人を見つけ、保険会社で営業職として入社するも、営業の仕事が合わずに退職。
- 元同僚の伝手で建設会社に転職し、経理・総務を担当。
- 社会保険労務士の知識を活かせる仕事ではあったものの、激務で転職活動をする時間がない状態が続く。
この事例からは、実務経験の重要性を改めて認識することができます。社労士資格を取得しただけでは、必ずしも希望する職種に就けるわけではないため、未経験者の場合は、社労士事務所などで補助業務から経験を積むことを検討する必要があります。また、転職活動には時間と労力がかかるため、計画的に進めることが重要です。
社会保険労務士の転職に役立つおすすめの転職エージェント5社比較
社会保険労務士の転職活動に役立つ情報サイトや転職エージェントは多数存在します。ここでは、代表的なものをいくつかご紹介します。
Hupro(ヒュープロ)|リモート求人多数の社労士特化エージェント
ヒュープロは士業・管理部門に強い転職支援サービスとして認知されおりますが、その中でも社労士資格を持つ方の転職活動に特化したコンサルタントも多数在籍しています。社労士業界に精通したキャリアアドバイザーが、転職希望者の希望や経験、スキルを丁寧にヒアリングし、最適な求人を紹介してくれます。
一般には公開されていない非公開求人も多数保有しており、他では出会えない求人に出会える可能性があります。特に近年増加傾向にあるリモートワーク可能な求人も多数掲載しており、柔軟な働き方を希望する方にもおすすめです。
また、各事務所の働き方についても深く理解しており、求人票だけではわからない職場の雰囲気や社風も把握。実際に転職に成功した方の声も掲載されており、安心して転職活動を進められます。
公式サイト:https://hupro-job.com/
求人例
【一部在宅可】大手社労士法人/年収550〜800万円
業務内容:社労士として、労務コンサルティング、関与先への巡回、提案、折衝、就業規則作成・変更、賃金制度の構築などを担当。
【フルリモート】中堅社労士事務所/年収400〜600万円
業務内容:社労士補助として、給与計算・社会保険手続・労務相談・就業規則等諸規程作成及びその運用等を担当。
【在宅・フレックス】中堅社労士法人/年収450〜650万円
業務内容:社労士として、労働保険・社会保険手続書類の作成、人事・労務相談・コンサルティング、助成金・評価制度等を担当。
公式サイト:https://hupro-job.com/
BEET-AGENT|社労士向け・労務特化転職エージェント
BEET-AGNETは総務・管理部門に特化した転職エージェントです。同種のサービスで『弁護士』に特化したNO-LIMIT、『会計士/税理士』に強いハイスタを運営しており、士業系に強いのはもちろん、管理部門職種に求人を多数扱うエージェントのため、総務メンバー、管理職ポジションの求人を扱っています。
求人例
【企業名】 <人気VTuberグループ「にじさんじ」運営のプライム上場企業>労務マネージャー
【想定年収】480万円~750万円
【業務内容】
当社人事労務部門のマネージャーとして、主に社会保険関連業務や給与計算関連業務、社内制度の立案や運用等を中心とした労務管理業務に携わっていただきます。
・勤怠管理
・社会保険手続き(提携社労士事務所との連携)
・給与計算業務(提携社労士事務所との連携)
・年末調整関連業務(提携社労士事務所との連携)
・健康診断関連業務・助成金/補助金申請業務
・安全衛生管理・規程整備・福利厚生関連業務
・人事評価の集計業務
・健保組合関連業務
・その他労務関連の法令対応 など
◆フレックスタイム制(コアタイムあり)
【必要業務経験】
・給与計算、社会保険業務の実務経験が合計5年以上の方
・規程整備、助成金申請、安全衛生管理の業務経験をお持ちの方
・VLOOKUP関数を用いたExcelでの集計業務等が可能な方
公式サイト:https://beet-agent.com/
【企業名】【バックオフィス全般】東京都千代田区で、大手とベンチャーのカケハシ
【業務内容】
・労務業務経験をお持ちの方(1年以上)
・給与計算・労務手続きの補助(社労士対応)
・労務管理(健康診断手配・法令対応など)
・勤怠管理、就労対応、SmartHR
・給与事務 など
【必要業務経験】
・業務内容に記載の経験をお持ちの方。
【想定年収】400万円〜800万円
公式サイト:https://beet-agent.com/joblist/26984/
無料登録はこちら:https://beet-agent.com/
MS-Japan|士業管理部門向け転職エージェントNO.1
管理部門と仕業に特化した転職エージェントです。仕業なので、社労士に関する案件はもちろん、弁護士や税理士などの案件も多く持っています。
このことから、弁護士事務所や税理士事務所関連で、社労士の資格を生かして働きたい人にもおすすめです。特化型エージェントなので、社労士業界に詳しい担当者も多く、きめ細かいサポートが期待できます。
求人例
【資格不問】Big4税理士法人にて社労士の募集【要英語力】
ポジション名:【Accounting and People Services/HR給与計算・社会保険サービス】※マネージャー
仕事内容:主に外資系企業向けに下記の業務を提供。
◆月次給与計算、賞与計算、退職金計算、年末調整計算、合計表作成
◆源泉所得税に関するアドバイス
◆社会保険、労働保険の諸手続代行(併設の社会保険労務士法人により提供)
◆就業規則等の見直しなど労務に関するアドバイス
日系企業向けには海外赴任者に対する税負担均等化のアドバイスなども提供必要な経験・能力
<求める経験>
◆企業の人事部、会計事務所または社会保険労務士事務所にて、給与計算・社会保険に関する実務経験がある方
◆社会保険労務士試験合格者又は受験経験者、税理士(科目合格者含む)又は受験経験者
◆アウトソーシングプロバイダーまたはグループ企業の管理業務シェアードサービスでの勤務経験がある方
◆英語力のある方または英語を使用しての業務経験者(話す機会よりも読解やメール対応が多いので英語に抵抗がない方であれば可)<求める⼈物像>
◆⾼いコミュニケーション能⼒を有する⽅
◆ロジカルに物事を考えられる⽅
◆業務を⾏う上で誠実な対応ができ、粘り強さを持っている⽅
◆プロアクティブに物事を進められる⽅
登録して確認する:会員登録はこちら
公式サイト:https://www.jmsc.co.jp/
doda(デューダ)
公式サイト:https://doda.jp/
パーソルキャリアが運営する大手転職エージェントで、非公開求人も多く保有しています。社労士に限らず、案件数が圧倒的に多く、たくさんの求人を見たい人に特におすすめです。
職務経歴書添削サービスや模擬面接などを行ってくれるので、初めての社労士転職の人も利用しやすいです。
求人例
株式会社トウマトータルビジネス
仕事内容
【大阪】社会保険労務士/経営コンサルティング事業 ※風通しのいい社風/完全週休2日制(土日祝)
<~中小企業を中心に経営に関する会計面でのコンサルティング事業を展開する当社にて、社会保険労務士として活躍していただきます~>
※完全週休2日制(土日祝)/スキルアップできる環境/風通しのいい社風◎■業務内容:
労務相談および手続(労働保険・社会保険・助成金など)をメインにご担当いただきます。また、就業規則等諸規定や労使協定の作成なども行っていただきます。※業務を通じて、飲食・建設・Web系など幅広い業界に関わるため、スキルアップに繋がりやすいです。■組織構成:
社労士、社労士補助合わせて約10名で担っております。社内の風通しも良く、相談しあえる雰囲気のため、中途入社の方も安心してご就業いただけます。■給与
<雇用形態補足>
補足事項なし<試用期間>
3ヶ月
面接での能力判断に応じて、1~2割程度低く設定しています。給与
<予定年収>
360万円~480万円(残業手当:有)<月給>
300,000円~400,000円(以下一律手当を含む)
基本給:260,000円~345,000円
固定残業手当:40,000円~55,000円(固定残業時間20時間0分/月)
※超過した時間外労働の残業手当は追加支給
公式サイト:https://doda.jp/
ビズリーチ
即戦力の社労士として、ハイクラス転職を目指したい人におすすめです。登録するとスカウトが届くので、経歴に自信がある人は、登録してみると良いでしょう。思わぬ「条件の良い求人」に出会えるかもしれません。
求人例
【人事総務】人事スタッフ/JASDAQ上場/広告代理店
部署・役職名【人事総務】人事スタッフ/JASDAQ上場/広告代理店
職種 総務、労務・給与
業種 広告・PR テレビ・放送・映像・音響
勤務地 東京都
仕事内容
〇仕事の内容〇
1.労務管理業務全般
・給与計算(※給与奉行を使用)、勤怠管理(※ジョブカンを使用)、社会保険(※SmartHRを使用)などの運用・入退社手続(入社受け入れ、退職金計算など)
・福利厚生制度などに関する提案、労働関連法改正への対応・安全衛生管理2.総務業務全般
・株主総会、株式事務・社内イベント等の運営・施設管理(自社ビルの維持・管理)
・設備や備品の手配と管理応募資格
【必須(MUST)】・人事労務経験(勤怠管理・給与計算の業務経験必須)
【歓迎(WANT)】
・衛生管理者の資格をお持ちの方(入社後の取得も可、受験費等のサポート有)
・社会保険労務士資格をお持ちの方
公式サイト:https://www.bizreach.jp/
これらの情報サイトや転職エージェントを有効活用することで、より効率的に転職活動を進めることができます。
社会保険労務士の年収と待遇
社会保険労務士の給与や待遇は、勤務先や経験年数、スキルなどによって大きく異なります。
勤務先 | 経験年数 | 年収 |
社労士事務所 | アソシエイト | 500万円程度 |
パートナー | 高額な報酬 | |
企業勤務 | 500万円~700万円程度 | |
開業社労士 | 300万円~1,000万円以上 |
年齢別の平均年収は、以下の通りです。
年齢 | 年収 |
20~24歳 | 約402万円 |
25~29歳 | 約661万円 |
30~34歳 | 約808万円 |
35~39歳 | 約927万円 |
40~44歳 | 約853万円 |
45~49歳 | 約1530万円 |
50~54歳 | 約887万円 |
55~59歳 | 約1104万円 |
60~64歳 | 約950万円 |
65~69歳 | 約550万円 |
70歳~ | 約429万円 |
また、厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、社労士の平均月収は40.19万円、平均年間賞与は84.1万円となっています。アルバイト・パートや派遣社員として働く場合は、平均時給はそれぞれ1,094円、1,499円となっています。
社会保険労務士の転職後のキャリアパス
社会保険労務士の転職後のキャリアパスは、大きく分けて以下の3つがあります。
民間企業の人事部門・総務部門で働く
企業内で、従業員の採用、教育、給与計算、社会保険手続き、労務管理などを行います。企業の従業員として、安定した雇用環境で働くことができます。将来的には、人事部長や総務部長などの管理職を目指すことも可能です。
社会保険労務士事務所・社会保険労務士法人などの士業事務所で働く
企業の労務管理サポート、労働相談、社会保険の手続き代行などを行います。社労士として専門性を高め、様々な企業の労務管理に携わることができます。経験を積むことで、主任や課長、マネージャーなどの役職に就くことができます。また、独立開業を目指すことも可能です。
総合会計事務所・労務コンサルティング会社で働く
会計事務所や労務コンサルティング会社では、社労士業務に加えて、会計や税務、経営コンサルティングなどの業務に携わることができます。幅広い知識や経験を積むことで、キャリアの選択肢を広げることができます。
その他、資格予備校の講師や行政機関の職員、NPO法人の職員など、活躍の場は多岐にわたります。
まとめ
社会保険労務士の転職市場は、需要が高まっている一方で競争も激化しており、転職を成功させるためには、事前の準備と戦略が重要となります。特に、実務経験は転職活動において大きなアドバンテージとなるため、未経験者の場合は、積極的に実務経験を積むことを検討しましょう。
また、転職エージェントを活用することで、非公開求人の紹介やキャリア相談、面接対策など、様々なサポートを受けることができます。
転職活動においては、自身のキャリアプランや希望条件を明確化し、企業のニーズとマッチングさせることも重要。企業のホームページや口コミサイトなどを参考に、企業の理念や社風、労働環境などを事前にしっかりと調べ、自分に合った転職先を選ぶのが大事です。