法務職に特化した転職サイトや転職エージェントは、数こそ少ないものの存在します。法務の求人はなかなか公開求人として市場に出回ることが少ない部類の職種であり、1名採用すれば事足りることも多かったため、総合型の転職エージェントが扱う時代もありました。
しかし、現在は法務職というポジションも専門職種として認知され、『BEET-AGENT』『MS-japan』をはじめとした法務人材特化の転職エージェントもあります。
特化型転職エージェントの大きな特徴として、求人が法務職に限定しているので、他社にはない非公開求人が多いという点が挙げられます。
つまり、法務職への転職を目指す場合、転職エージェントを活用しての転職は転職活動の幅を広げるという点でもおすすめです。
転職エージェントを利用すると、担当者が希望に合った案件を紹介してくれて、面接に進む場合は日程調整や年収の交渉などを行ってくれます。ハイクラスの求人も転職エージェントを利用することでマッチングできる可能性もあるので、利用して損はないでしょう。
そこで本記事では、法務部への転職に強い転職エージェントを活用すべき理由や失敗しない選び方、利用のメリット・デメリットなどに加え、転職活動を成功させるポイントについてご紹介します。
ランキングロジック
- 法務の求人数:法務に特化した求人や、企業の法務部門の求人をどれだけ保有しているか
- 専門性:法務分野に精通したキャリアアドバイザーが在籍しているか、専門的なサポートが受けられるか
- サポート体制の充実度:書類添削や面接対策、キャリア相談といったサポートが手厚いかどうか
- 転職実績:これまでにどれだけの法務経験者の転職を成功させてきたかの実績
- 非公開求人の質と量:条件の良い非公開求人をどれだけ持っているか
法務の転職に特化した転職エージェントおすすめ比較ランキングTOP10
まずは、国内でも有名な法務人材特化の転職エージェントランキング10社を一覧にしました。
| 順位 | エージェント名 | 総合力 | 求人数 (多・中・少) | アドバイザーの質(高・中・低) |
|---|---|---|---|---|
| 👑 1 | BEET-AGENT | ・法務・管理部門に特化 ・非公開求人豊富 ・上場企業 ・IPO準備案件多数 | 多 (管理職〜CLO向け/非公開多数) | 高 (専門性高くミスマッチ少がない) |
| 👑 2 | MS-Japan | 士業・管理部門大手 ・事務所→企業法務に強い | 中〜多 | 中〜高 (実績豊富) |
| 👑 3 | JAC Recruitment | ハイクラス・外資系 ・管理職に強い ・コンサルタント多数 | 多 (45,000件以上) | 中〜高 (専門性は高いが業界横断型) |
| 4 | 弁護士ドットコムの 法務キャリア | 法務専門支援 ・伴走型コンサルメント ・弁護士ドットコム運営 | 中 | 中 (専門支援・キャリア形成支援あり) |
| 5 | Hupro(ヒュープロ) | 管理部門特化 ・法務求人多数(500件超) ・幅広い企業対応 | 多 (500件以上) | 中 (管理部門に精通) |
| 6 | No-Limit | 弁護士経験者 アドバイザーが全員・法務・弁護士特化 | 中 | 高 (弁護士経験者によるきめ細かい支援) |
| 8 | リクルートダイレクトスカウト | ヘッドハンティング型 ・年収800万〜2000万多数 ・大手企業含 | 中〜多 (ハイクラス特化) | 中(スカウト型で能動性要) |
| 9 | ビズリーチ | ハイクラス転職 ・高年収層多数 ・スカウト中心 | 中 (自走型で応募要) | 低〜中(サポートが少ない) |
| 10 | 法務求人.jp | 法務特化 ・法律事務所や知財求人も掲載 ・レア求人あり | 少〜中 (ターゲット狭い) | 中(専門特化型) |
| 10 | コトラ | CxO・専門職多数 ・金融・コンサル出身コンサルタント多数 | 少〜中 (CLOなど上位職) | 中(高案件だが対象層絞りあり) |
法務部の求人は一般転職サイトに出回ることが少なく、企業経営に直結する傾向も多いため、基本的には非公開求人での掲載が一般的です。そのため、企業の内情や具体的な企業名を知るにはエージェントへの登録がおすすめです。
なかでも法務案件が豊富な『BEET-AGENT』『MS-Japan』は、法務部への転職には外せない転職エージェントと言えます。
BEET-AGENT|法務求人を多数扱う特化型転職エージェント


BEET-AGENTは法務部を中心とした管理部門の転職に特化した転職エージェント。
- 法務部員・CLO候補・コーポレート職種の求人紹介
- 専任のアドバイザーが付き両手型で対応・ミスマッチが少ない
- 上場企業、IPO準備中の法務などの求人多数
- ワークライフバランス、年収600万円以上など希望の転職を実現
BEET-AGENTは、企業の法務求人を専門に紹介している点や、非公開の法務求人および業務内容に精通したアドバイザーが在籍し、ミスマッチのない求人紹介ができる点です。
このエージェントの最大の魅力は、「法務実務経験者」、特にリーダークラスやマネージャー候補といったミドル層からハイクラス層への支援が手厚い点にあります。年収800万円以上の高待遇求人を多数保有しており、あなたのこれまでの経験とスキルを正当に評価し、キャリアアップを実現するための具体的な提案が期待できます。
コンサルタントは管理部門の転職市場を熟知しており、求人票だけでは読み取れない企業の内部情報(組織風土、法務部の役割、求められる人物像など)にも精通しています。そのため、入社後のミスマッチが起こりにくい、精度の高いマッチングが可能です。
また、非公開求人の割合が高いことも見逃せません。企業の事業戦略に直結するような重要なポジションは、競合他社に知られることなく採用活動が進められることが多いため、BEET-AGENTのような特化型エージェントにこそ、優良な非公開求人が集まる傾向にあります。
書類添削や面接対策においても、法務職ならではの専門的な観点から具体的なアドバイスが受けられるため、選考通過率の向上にも大きく貢献してくれるでしょう。管理職でのキャリアアップを目指す方におすすめの転職エージェントといえるでしょう。
| 運営会社 | 株式会社アシロ |
|---|---|
| 公開求人数 | 600件以上 |
| 非公開求人数 | 4000件以上(優良求人多数) |
| 対応地域 | 全国 |
公式サイト:https://beet-agent.com/
MS-JAPAN|法務・管理部門最大手の転職エージェント

「MS-JAPAN」は、30年以上にわたり管理部門と士業(弁護士、公認会計士、税理士など)の転職支援に特化してきた、この分野のパイオニア的存在です。長年の実績に裏打ちされた企業との強固なリレーションシップと、膨大な転職支援データが最大の強みと言えます。
法務職の転職においてMS-Japanが他と一線を画すのは、その圧倒的な求人数の多さです。大手上場企業から、成長著しいベンチャー企業、外資系企業、さらには法律事務所まで、業界・規模を問わず多種多様な求人を保有しています。特に、全体の半数以上が年収500万円以上という質の高さも維持しており、キャリアアップを目指す方から、ワークライフバランスを重視したい方まで、幅広いニーズに対応可能です。
また、専門領域ごとに特化したキャリアアドバイザーが在籍しており、法務分野の動向やキャリアパスについて深い知見を持っています。あなたの経験やスキルを丁寧にヒアリングし、中長期的な視点に立ったキャリアプランを一緒に考えてくれるでしょう。
例えば、「将来的に国際法務に携わりたい」「マネジメント経験を積みたい」といった漠然とした希望に対しても、具体的な求人情報と共に実現可能な道筋を提示してくれます。
管理部門全般を網羅しているため、法務から経営企画や内部監査といった隣接領域へのキャリアチェンジを視野に入れている場合にも、非常に頼りになる存在です。
年収や年齢によるリサーチもできるサイトですので、利便性を感じて素敵な転職先を見つけることが可能なサイトです。各地でセミナーも行っているので、近くの方は出かけてみると、さらによいマッチングがあることでしょう。
| 公開求人数 | 株式会社MS-Japan |
|---|---|
| 非公開求人数 | 約1,200件以上 (法務関連) |
| 対応地域 | 非公開(全体の90%以上が非公開求人) |
公式サイト:https://www.jmsc.co.jp/
JAC Recruitment|法務部・外資系ハイクラス転職に特化

管理職・専門職、いわゆるミドルクラスからハイクラスの転職支援において、業界トップクラスの実績を誇るエージェントです。特に、外資系企業や日系グローバル企業の求人に強く、語学力を活かしたキャリアアップを目指す法務人材にとって、非常に魅力的な選択肢となります。
JAC Recruitmentの大きな特徴は、「両面型」のコンサルティングスタイルにあります。一人のコンサルタントが求人企業と求職者の両方を担当するため、企業の事業戦略や組織課題、求める人物像を深く理解した上で、精度の高いマッチングを実現します。これにより、求職者は企業のリアルな情報を得ることができ、企業側は自社に最適な人材を見つけやすくなります。
法務職においては、英文契約書のレビュー・ドラフティング、国際訴訟対応、海外子会社のコンプライアンス体制構築など、高度な専門性と語学力が求められる求人を多数保有しています。コンサルタントの専門性も高く、法務領域に特化したチームが、あなたの経験やスキルを正しく評価し、最適なキャリアを提案してくれます。
また、転職実績者数累計は約43万人と多くの実績を誇り、1200名ものコンサルタントが直接、企業・求職者の双方とコンタクトをとる体制や、法務部をはじめとした管理職クラス、外資系ハイクラスの転職支援に強みを持っています。
約45,000件もの求人案件数があり、専門職や管理職の方であっても、1人1人に合った求人のご案内を可能としています。
公式サイト:https://www.jac-recruitment.jp/
弁護士ドットコムの法務キャリア

弁護士ドットコム株式会社が運営する、「企業法務」に特化した転職エージェントです。母体である企業法務ポータルサイト「弁護士ドットコムの法務キャリア」が長年培ってきた知見と、法務部とのネットワークを最大限に活用している点が、他にはない最大の強みです。
企業の法務・管理部門に特化した転職支援サービスです。近年、企業のグローバル化や経済・雇用情勢の変化などにより、企業法務の役割と責任が増大しています。そのため、企業内弁護士の数も大幅に増加するなど、企業からの需要が高まっています。
このエージェントは、単に求人を紹介するだけでなく、法務人材のキャリア形成を長期的な視点で支援することを重視しています。コンサルタントは法務の業務内容やキャリアパスを深く理解しており、あなたの専門性や志向性を的確に言語化し、市場価値を最大限に高めるためのアドバイスを提供してくれます。
応募書類の添削や面接対策においても、「なぜこのスキルがこの企業で活きるのか」といった、採用担当者の心に響く具体的な指導が受けられます。
また、プラットフォームを通じて得られる最新の法改正情報や業界動向、各企業の法務部の取り組みに関する詳細な情報は、転職活動において非常に強力な武器となります。大手優良企業やIPO準備中のスタートアップなど、一般には公開されていない質の高い非公開求人へのアクセスも期待できるでしょう。
| 運営会社 | 弁護士ドットコム株式会社 |
|---|---|
| 公開求人数 | 非公開 |
| 非公開求人数 | 非公開(専門性の高い求人多数) |
| 対応地域 | 全国 |
公式サイト:https://careerbusinesslawyer.jp/
Hupro(ヒュープロ)|士業・管理部門に強い転職エージェント

ヒュープロは管理部門特化の転職エージェントです。『法務マネージャー候補』『法務責任者』『CLO候補』など、年収1500万円〜2000万円クラスも保有し、幅広い年次レイターに対応しているといえます。
士業および管理部門に特化した転職エージェントで、特に公認会計士や税理士、経理・財務分野に強いイメージがありますが、法務領域の求人も着実に増やしています。Huproの際立った特徴は、テクノロジーを駆使した迅速なマッチングと、若手・ポテンシャル層への支援にあります。
「最速転職」を掲げており、登録から内定までのスピード感には定評があります。独自のアルゴリズムを用いて求職者と求人をマッチングさせることで、効率的な転職活動を可能にしています。忙しい日常業務の合間を縫って転職活動を進めたい方にとっては、非常に魅力的なサービスと言えるでしょう。
法務職においては、実務経験が浅い第二新卒の方や、法科大学院修了後、一般企業への就職を目指す方など、ポテンシャルを重視する求人の紹介にも比較的強い傾向があります。キャリアアドバイザーが親身に相談に乗り、丁寧なサポートを提供してくれるため、初めての転職で不安を感じている方でも安心して活動を進められます。
また、スタートアップやベンチャー企業など、成長意欲の高い企業の求人も多く扱っているため、組織の成長と共に自身もスキルアップしていきたいという意欲のある方には、面白い選択肢が見つかるかもしれません。
公式サイト:https://hupro-job.com/
NO-LIMIT|法務人材・弁護士専門の転職エージェント
公式サイト:https://no-limit.careers/
NO-LIMITは、弁護士資格を持つ方、および司法修習生のキャリア支援に特化した、極めて専門性の高い転職エージェントです。運営母体である株式会社NO-LIMITは、弁護士の独立・集客支援なども手掛けており、法律業界の内部事情に精通しています。
このエージェントの最大の強みは、コンサルタント自身が法律の専門家である点です。弁護士のキャリアパス(インハウス、法律事務所、独立など)を深く理解しているため、求職者一人ひとりの志向性や将来のビジョンに寄り添った、的確かつ現実的なアドバイスが期待できます。
法律事務所から事業会社の法務部へ、あるいはその逆のキャリアチェンジを検討している方にとって、これほど心強いパートナーはいないでしょう。
保有する求人の多くが非公開求人であり、一般市場には出回らないような法律事務所のパートナー候補や、企業の法務部長クラスといったハイクラス案件を多数扱っています。
また、企業のカルチャーや求める弁護士像といった、求人票からは読み取れない定性的な情報も豊富に持っているため、入社後のミスマッチを防ぎやすいのも特徴です。弁護士としての専門性を核に、次のキャリアステージを真剣に模索している方にとって、最適な選択肢の一つとなるはずです。
公式サイト:https://no-limit.careers/
リクルートダイレクトスカウト|年収800万円以上・法務部長クラス向け

- リクルート系列のヘッドハンティング型転職エージェント
- 800万円~2,000万円の求人を多数取り扱い
- 259社・1,834人のヘッドハンター在籍
- 大手リクルートの信頼感あるスカウトを希望する人にとくにおすすめ!
リクルートダイレクトスカウトは、リクルート系列のヘッドハンティング型転職エージェントです。ハイクラスからエグゼクティブまで、普通の転職エージェントでは確認できない求人を取り扱っています。
三井不動産や三菱UFJ銀行などの国内大手や、多数の外資系求人の紹介実績も多数です。また、ヘッドハンターも自分の好みと希望に合わせて検索ができます。同じく大手のビズリーチと双璧を成すヘッドハンティング型転職エージェントといえるでしょう。
このサービスの最大のメリットは、自分では想定していなかったような優良企業や、非公開の重要ポジションから声がかかる可能性がある点です。法務としてのあなたの経験や実績が、どのような業界・企業から評価されるのか、自身の市場価値を客観的に測るためのツールとしても非常に有効です。
特に、マネジメント経験や、M&A、国際法務といった特定の専門分野で高い実績を持つ方であれば、多くのスカウトを受け取ることが期待できます。エージェント型のサービスとは異なり、基本的には自分で求人を探したり、ヘッドハンターと直接コミュニケーションを取ったりと、主体的な活動が求められます。
しかし、優秀なヘッドハンターをパートナーとして見つけることができれば、そのヘッドハンターが持つ独自のネットワークから、質の高い非公開求人の紹介や、きめ細やかな選考対策サポートを受けることも可能です。
ネットの口コミでは「紹介される求人の質が違う」「英語や弁護士転職でも使える」との声が上がっていました。ビズリーチとの併用やリクルート系列のスカウトを求める人にはリクルートダイレクトスカウトをおすすめします。
公式サイト:https://directscout.recruit.co.jp/
ビズリーチ|年収600万円以上のスカウト求人サイト

公式サイト:https://www.bizreach.jp/
「選ばれた人だけのハイクラス転職サイト」というキャッチフレーズで知られる、国内最大級のハイクラス向けスカウト型転職サービスです。リクルートダイレクトスカウトと同様に、レジュメを登録することで、優良企業や一流のヘッドハンターから直接スカウトが届きます。
この転職サービスの大きな特徴は、「転職後の年収向上のための安定した就職斡旋」をはじめ、転職後のアフターサービスへの配慮が非常に優れており、その上でキャリアアップを目指し、「ハイクラス」の企業層・法曹へ組み込める転職活動がメインにあります。
国内外の名だたる企業が利用しており、法務部長や法務責任者といった経営に近いポジションの求人も少なくありません。年収1,000万円以上の求人が多数を占めており、キャリアの頂点を目指す方にとっては見逃せないプラットフォームです。
また、ヘッドハンターも金融、IT、製造業など、各業界に特化したプロフェッショナルが揃っており、法務のキャリアに関する深い知見に基づいたアドバイスが期待できます。自身のキャリアに自信があり、より高いステージを目指したいと考える法務人材にとって、これ以上ない武器となるでしょう。
公式サイト:https://www.bizreach.jp/
法務求人.jp

その名の通り、法務、知財、法律事務所の求人のみを専門に扱う特化型サイトです。人材サービス大手のクリーク・アンド・リバー社が運営しており、クリエイターや医師など、専門職の転職支援で培ったノウハウが活かされています。
このエージェントの最大の強みは、その専門性と情報の深さにあります。法務専任のエージェントが、求職者一人ひとりとじっくり向き合い、キャリアプランの相談から求人紹介、選考対策、入社後のフォローまで一貫してサポートしてくれます。法務職の仕事内容やキャリアパスを熟知しているからこそできる、きめ細やかで的確なアドバイスは、多くの求職者から高い評価を得ています。
扱っている求人は、大手企業や外資系企業はもちろん、法務部門を新設・強化する段階にある成長企業や、ワークライフバランスを重視できる優良中小企業など、バラエティに富んでいます。特に、若手から中堅層向けのポテンシャル採用求人や、法律事務所でのパラリーガル(法律事務)求人も豊富なため、幅広いキャリアステージの方に対応可能です。
法務という専門分野で着実にキャリアを築いていきたい、自分の希望に合った企業をじっくりと探したい、と考える方にとって、非常に信頼できるパートナーとなるでしょう。
公式サイト:https://www.houmukyujin.jp/
コトラ|ハイクラス特化の転職エージェント

コトラは金融業界やコンサルティングファーム、IT業界といった、プロフェッショナル人材・ハイクラス層の転職支援に圧倒的な強みを持つエージェントです。近年は、事業会社の経営幹部や管理部門のポジションにも力を入れています。
コトラが法務職の転職で評価される理由は、そのコンサルタントの質の高さと、紹介される求人の専門性の高さにあります。コンサルタントの多くが、自身も金融機関やコンサルティングファームなどの出身者であり、業界のビジネスモデルや専門用語、キャリアパスを深く理解しています。
そのため、求職者のスキルセットや経験を的確に把握し、企業の成長戦略に不可欠な人材として推薦することが可能です。
法務職においては、特に金融法務、M&A関連法務、IT・知財戦略といった、高度な専門性が求められる領域の求人を数多く保有しています。企業の経営層と直接的なコネクションを持つケースも多く、事業の根幹に関わるような非公開の重要ポジションの紹介が期待できます。
これまでの法務経験を活かし、より経営に近い立場で事業に貢献したい、あるいは特定の専門分野を極めたいという高い志を持つ方にとって、コトラは次のキャリアステージへの扉を開く強力なサポーターとなるでしょう。
公式サイト:https://www.kotora.jp/
| 順位 | エージェント名 | 総合力 | 求人数 (多・中・少) | アドバイザーの質(高・中・低) |
|---|---|---|---|---|
| 👑 1 | BEET-AGENT | ・法務・管理部門に特化 ・非公開求人豊富 ・上場企業 ・IPO準備案件多数 | 多(管理職〜CLO向け/非公開多数) | 高 (専門性高く、ミスマッチ少ない) |
| 👑 2 | MS-Japan | 士業・管理部門大手 ・事務所→企業法務に強い | 中〜多 | 中〜高 (実績豊富) |
| 👑 3 | JAC Recruitment | ハイクラス・外資系 ・管理職に強い ・コンサルタント多数 | 多 (45,000件以上) | 中〜高 (専門性高いが業界横断型) |
| 4 | 弁護士ドットコムの 法務キャリア | 法務専門支援 ・伴走型コンサルメント ・弁護士ドットコム運営 | 中 | 中 (専門支援・キャリア形成支援あり) |
| 5 | Hupro(ヒュープロ) | 管理部門特化 ・法務求人多数(500件超) ・幅広い企業対応 | 多 (500件以上) | 中 (管理部門に精通) |
| 6 | No-Limit | 弁護士経験者 アドバイザーが全員・法務・弁護士特化 | 中 | 高 (弁護士経験者によるきめ細かい支援) |
| 8 | リクルートダイレクトスカウト | ヘッドハンティング型 ・年収800万〜2000万多数 ・大手企業含 | 中〜多 (ハイクラス特化) | 中(スカウト型で能動性要) |
| 9 | ビズリーチ | ハイクラス転職 ・高年収層多数 ・スカウト中心 | 中 (自走型で応募要) | 低〜中(サポートが少ない) |
| 10 | 法務求人.jp | 法務特化 ・法律事務所や知財求人も掲載 ・レア求人あり | 少〜中 (ターゲット狭い) | 中(専門特化型) |
| 10 | コトラ | CxO・専門職多数 ・金融・コンサル出身コンサルタント多数 | 少〜中 (CLOなど上位職) | 中(高案件だが対象層絞りあり) |
法務職に強い転職エージェントの選び方・比較ポイント
法務職だけに特化した転職エージェントやコーポレート部門、経理・人事・法務に強い転職エージェントなどは、一般的な転職エージェントの場合は法務職以外の仕事と見比べられるというメリットもありますが、どういったポイントを比較すべきかご紹介します。
法務領域に強いアドバイザーかどうか
転職エージェントと一口で言ってもさまざまあります。確実に法務職として転職活動をしたいのであれば、法務職に強い転職エージェントを利用するべきです。
具体的には、法務職だけに特化した転職エージェントや、コーポレート部門である経理・人事・法務に強い転職エージェントがあります。キャリアアドバイザーが法務職の経験があるかないかでは情報量が違いますし、アドバイスの質も変わってきます。
そのため、法務職の経験者が担当者となり細かい条件のニュアンスなどわかってもらえる転職エージェントを選んだ方が転職活動はしやすくなるでしょう。
求人の量よりも案件の質が良いこと
求人数の多さは選択肢の幅を広げることにもなりますが、大事なことは『求人の質』です。
スカウト系転職サイトに特にありがちですが、求人を送りつけてくるだけで中身がともっていなかったり、書類選考で一向に受からないというケースもありますので、送られてくる求人がちゃんと自分の望む条件にマッチしているかも重視しましょう。
非公開案件の質が良い
ほとんどの転職エージェントは非公開案件を売りに登録を促しています。非公開案件の質は実際に登録して紹介されるまではわかりませんが、思ったような案件がない場合にはその転職エージェントでは良い転職活動ができないかもしれません。
レスポンスが早さも重要
担当者の熱意はレスポンスにも表れます。「絶対に転職活動を成功させてほしい」と熱意を持ってサポートしてくれる場合、転職希望者の不安な気持ちに寄り添い、レスポンスも早いはずです。
そのため、レスポンスが遅かったり、頼んだことをなかなかしてくれなかったりという場合にはその転職エージェントの利用を続けるか考えた方が良いでしょう。
3社程度登録してサポート内容を比べる
企業によっては、求人を公にせず信頼している転職エージェント数社に絞って求人を出しているところもあります。
また転職エージェントによって、転職希望者へのサポート内容や熱心さは異なります。より良い求人を見つけるため、より熱心に動いてくれる転職エージェントに出会うためにも、転職エージェントは複数社応募するのがおすすめです。
例えば
- 法務特化でアドバイザーの質で選ぶ:NO-LIMIT
- 求人の紹介数で選ぶなら:Ms-Japan
- 企業からのスカウト求人に期待するなら:ビズリーチ
このような形で3社に登録しておけば心強いですね。
法務部に特化した転職エージェントを利用する10のメリット
転職活動には様々な方法がありますが、転職サイトを利用するメリットについて紹介します。
エージェントの方が大企業・年収条件が良い企業が集まる
転職エージェントを利用すれば自分が想定していなかったような求人を提案してもらえることもありますが、転職サイトの場合はそのようなことはありません。このように、転職エージェントにも転職サイトにもメリット・デメリットがあるので、転職活動の幅を広げるためには両方使うことがおすすめです。
一方で、転職サイトの場合は自分が気に入った企業の求人があった場合に自分の意思で動きます。そのため、転職エージェントを利用するより自分のペースで就職活動を進められるのがメリットです。
ただし、転職に対しての熱意が薄いとだらだら活動が長引いてしまうのがデメリットでしょう。
法務求人を出している企業に効率的に出会える
求人を出している企業がないかを各企業のホームページを訪問して確認するのは非常に手間です。せっかく訪問してもそのタイミングで求人がない場合もあり、労力が無駄になることも多いでしょう。
法務求人を扱う求人している企業が一目瞭然となる求人サイトを利用すれば確実に求人をしている企業に出会えることができますし、自分が知らなかった企業の求人に気が付けることが転職サイトを活用するメリットです。
企業の業界や内部体制に合わせた求人の紹介が受けられる
法務部の仕事を簡単にまとめると、
- 契約書の作成・レビュー業務
- コンプライアンス体制の整備
- 大企業なら株主総会の準備
- 訴訟対応
- 顧問弁護士とのやりとり
- 新規事業立ち上げ時のリスク検討
などをあげる方も多いかと思いますが、一言で契約書レビュー、新規事業立ち上げとまとめても、業界や業種によってその内容はまちまちです。
業界が違えば法部部がカバーする領域も変わってくる
例えば「Uber」のような配車サービスを立ち上げようと思った場とします。
この時「道路運送法の規制」が絡んでおり、ライドシェア(いわゆる白タク:無許可タクシー業の禁止)に抵触します。つまり運転する人は全員が許可を持った方でなくてはなりません。そうなると市場規模がかなり限定的になり、事業としては大きく成長させることは困難でしょう。
もし、どうしてもこれを実現させるためには、法を変えるか、何か打開策を考えなくてはいけません。
(一般旅客自動車運送事業の許可)
第四条 一般旅客自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2 一般旅客自動車運送事業の許可は、一般旅客自動車運送事業の種別(前条第一号イからハまでに掲げる一般旅客自動車運送事業の別をいう。以下同じ。)について行う。引用元:道路運送法
また、医療系の商品を販売するなら、「薬機法(旧薬事法)」「麻薬及び向精神薬取締法」「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律」「食品安全基本法」食品衛生法」などが関わる可能性があり、医療提供に関連する法律なら「医師法」「歯科医師法」「薬剤師法」「保健師助産師看護師法」「看護師等の人材確保の促進に関する法律」「栄養士法」「診療放射線技師法」などが絡んできます。
あなたが法務部としてどの業界で輝けるかを模索してくれる
つまり、法務部としても業界によって確認する法律や規制が異なってくるため、あなたの前職での業界経験が活かせる場所とそうでない場所が分かれるということです。
法務部特化の転職エージェントを場合、キャリアアドバイザーによって得意な業界を分けていることが多いため、行きたい業界はもちろんですが、あなたが輝ける業界がどこかも、提案することが可能です。
法務部・管理部門に転職する際の市場価値が正確に図れる
法務職の経験があっても転職経験がない場合にも転職エージェントの利用はおすすめです。転職エージェントを利用することにより、自分の市場価値を認識でき、自分のレベルに合った転職活動ができるからです。
法務職は需要も高く市場価値がある人材なのに、自己肯定感の低さからキャリアダウンするような転職活動をするのはもったいないことです。実際に利用する・しないは後から決めるとして登録はしておくことをおすすめします。
転職エージェントにしかない案件に応募できる
法務部の求人を転職エージェントにしか出していない企業は多いです。つまり、このような企業には転職エージェントと経由ではないと出会うことすらできないのです。
理由として、バックオフィスの中でも法務部の求人募集を目にするということは、
- ・これから新規事業の立ち上げを検討している
- ・法の整備が未発達分野な産業への新規参入
- ・上場準備に向けたコンプライアンス・コーポレートガバメントの準備 など
競合他社へ自社の動向を知らせてしまう可能性があります。そのため、転職エージェントを介して「非公開求人」という扱いにすることで、表にはどの企業が何をする予定なのかをクローズドにする狙いもあります。また、求職者からみても、魅力的な求人に出会える可能性も高まります。
自分が想定していなかった求人に出会い挑戦できる
転職エージェントにはさまざまな求人があるので、自分が想定していなかったような求人にも出会える可能性があります。例えば、勤務地を絞らなければより良い条件の案件があったとして、自分一人で転職活動をしていれば挑戦しなかった案件にもキャリアアドバイザーの後押しで挑戦できることもあるでしょう。
年収UP・キャリアアップできる可能性がある
特に、大企業など厳選した人材に出会いたい場合には転職エージェントの利用者の中でも限られた人材にしか求人を公開していない場合もあります。
転職エージェントにスキルや経験を認められれば、このようなクローズドな案件にも優先的に紹介してもらえる可能性もあるのです。
現状より年収アップや規模の大きな会社へ転職することでキャリアアップを目指したいのであれば、転職エージェントを活用し、このような案件を紹介してもらえるようにしましょう。
直接応募よりも年収UPが見込める
さらに、年収をアップさせる転職をしたい場合にも転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントにはシークレット求人など市場に出回るより好条件の案件がある場合もあります。
ハイクラス向けの転職エージェントならなおさらそのような求人に出会える可能性がアップするでしょう。年収アップや条件アップを狙うのであれば、シークレット求人に出会える可能性のある転職エージェントの利用をするべきです。
キャリアアドバイスの重要性
「絶対にこの企業に転職したい」と思い転職活動をする場合を除いては、転職活動に不安を感じている人が多いと思います。
「次こそは長く働きたい」「次はもっと自分のスキルを活かしたい」と思いながらも、自分の選択に自信がないこともあるでしょう。このような場合、転職エージェントを利用すればたくさんの転職者のキャリア形成を間近で見てきたキャリアアドバイザーがキャリアプランのアドバイスをしてくれます。
不安な気持ちを少しでも減らして次のキャリアを切り開くために、キャリアアドバイザーのアドバイスは有効です。
キャリアアドバイザーが履歴書の添削や面接指導をしてくれる
転職エージェントではキャリアアドバイザーが担当者となり、求人情報を提供や面接の日程調整をしてくれます。
転職エージェントによっては履歴書・職務経歴書の添削をしてくれたり、面接の練習や面接のポイントの講習を行ったりすることもあります。
たくさんの転職者を見ているキャリアアドバイザーなので書類が通過しやすくなったり、面接が通りやすくなったりする効果に期待できます。
日程調整がスムーズ
転職エージェントを利用すると、面接の日程調整を転職エージェントがしてくれます。特に何社も同時に応募する場合には日程の調整が難しくなりますし、働きながら転職活動をする場合には有給休暇の日にちも限られます。
このような場合でも転職エージェントに依頼すれば企業と上手く日程を調整してくれるでしょう。
入社時期や待遇の交渉をしてもらえる
入社時期や待遇についての交渉は直接面接中にすることもできますが、言いにくい場合には転職エージェントにしてもらうことも可能です。転職エージェントも自分の成績のため、「転職を成功させたい」と思っているので、一生懸命交渉してくれるはずです。
| 順位 | エージェント名 | 総合力 | 求人数 (多・中・少) | アドバイザーの質(高・中・低) |
|---|---|---|---|---|
| 👑 1 | BEET-AGENT | ・法務・管理部門に特化 ・非公開求人豊富 ・上場企業 ・IPO準備案件多数 | 多(管理職〜CLO向け/非公開多数) | 高 (専門性高く、ミスマッチ少ない) |
| 👑 2 | MS-Japan | 士業・管理部門大手 ・事務所→企業法務に強い | 中〜多 | 中〜高 (実績豊富) |
| 👑 3 | JAC Recruitment | ハイクラス・外資系 ・管理職に強い ・コンサルタント多数 | 多 (45,000件以上) | 中〜高 (専門性高いが業界横断型) |
| 4 | 弁護士ドットコムの 法務キャリア | 法務専門支援 ・伴走型コンサルメント ・弁護士ドットコム運営 | 中 | 中 (専門支援・キャリア形成支援あり) |
| 5 | Hupro(ヒュープロ) | 管理部門特化 ・法務求人多数(500件超) ・幅広い企業対応 | 多 (500件以上) | 中 (管理部門に精通) |
| 6 | No-Limit | 弁護士経験者 アドバイザーが全員・法務・弁護士特化 | 中 | 高 (弁護士経験者によるきめ細かい支援) |
| 8 | リクルートダイレクトスカウト | ヘッドハンティング型 ・年収800万〜2000万多数 ・大手企業含 | 中〜多 (ハイクラス特化) | 中(スカウト型で能動性要) |
| 9 | ビズリーチ | ハイクラス転職 ・高年収層多数 ・スカウト中心 | 中 (自走型で応募要) | 低〜中(サポートが少ない) |
| 10 | 法務求人.jp | 法務特化 ・法律事務所や知財求人も掲載 ・レア求人あり | 少〜中 (ターゲット狭い) | 中(専門特化型) |
| 10 | コトラ | CxO・専門職多数 ・金融・コンサル出身コンサルタント多数 | 少〜中 (CLOなど上位職) | 中(高案件だが対象層絞りあり) |
転職エージェントを活用することで生じるデメリットは?
では、転職エージェントを利用するデメリットはあるのでしょうか?
自分のペースで案件を探すことができない
転職エージェントに依頼すると大体1か月~3か月ほどで転職活動を完了させる目標設定になります。そのため、その時期にたまたま自分が求める求人がなかったとしても、転職エージェントに進められて応募することになるケースもあります。
例えば、給料が低い、条件が悪いなど気が向かない求人でも面接を進められることについてストレスを感じることもあるでしょう。
ノルマのために転職を決めさせようとするケースも
キャリアアドバイザーには転職させることによる仲介手数料のノルマがあります。そのため、転職をなるべく早く決めて欲しいという思いから、担当者が得意な案件ばかりを紹介して、自分の思うような転職活動ができないケースもあります。
せっかく転職をしたのにまた「こんなつもりではなかった…」と思わないためにも、キャリアアドバイザーの意見も聞きつつも自分のペースや自分の意思で転職活動を進めることが大切です。
総合型大手エージェントと法務特化型エージェントの違いとは
法務の転職活動において、転職エージェントの選択は成功を左右する重要な要素です。転職エージェントは大きく「総合型大手エージェント」と「法務特化型エージェント」に分けられます。それぞれに異なる特徴があり、ご自身の経験やキャリアプランによって最適な選択は異なります。
求人数の「量」と「質」の違い
総合型大手エージェントは、その名の通り、業界や職種を問わず膨大な数の求人を保有しているのが最大の特徴です。大手企業からベンチャー企業まで、あらゆる規模の企業の求人を網羅しており、その中には法務の求人も多数含まれます。
特に、法務部門の立ち上げ期にある企業や、法務未経験者・若手をポテンシャルで採用したいと考えている企業の求人が見つかりやすい傾向にあります。また、法務以外の管理部門(総務、人事など)の求人も同時に紹介してもらえるため、キャリアチェンジを視野に入れている方にとっては選択肢が広がります。
ただし、求人数が多い一方で、専門性の高くない求人や、契約社員・派遣社員といった雇用形態の求人も含まれているため、質の高い求人を見極める力が必要になります。まずは幅広く情報を集めたい、多くの選択肢の中から比較検討したいという初期段階の方に適していると言えるでしょう。
法務特化型エージェントは、取り扱う求人を法務、知的財産、コンプライアンスといった法務関連職に限定しています。そのため、求人の総数では総合型に劣りますが、その一つひとつが専門性の高い「質」の高い求人である点が大きな強みです。
特に、企業の根幹に関わる重要なポジションや、M&A、国際法務、知財戦略といった特定分野の専門家を求めるような非公開求人が集まりやすい傾向にあります。
企業側も、法務の重要性を深く理解しているため、一般には公開せずに信頼できる特化型エージェントに採用を託すケースが多いのです。年収800万円以上のハイクラス求人や、インハウスローヤー(企業内弁護士)の求人も豊富で、キャリアアップを目指す経験者にとっては、自身の専門性を正当に評価してくれる企業と出会える可能性が高いプラットフォームと言えるでしょう。
キャリアアドバイザーの「専門性」の違い
総合型大手エージェントのキャリアアドバイザーは、多種多様な業界・職種を担当しています。そのため、転職活動全般に関するノウハウ、例えば履歴書・職務経歴書の基本的な書き方や、一般的な面接対策といったサポートには非常に長けています。しかし、法務という専門領域に関する深い知識や業界動向までを網羅しているアドバイザーは稀であるのが実情です。
「契約書の審査経験をどうアピールすれば良いか」「コンプライアンス体制構築の経験を評価してくれる企業はどこか」といった法務特有のキャリア相談に対して、具体的で的確なアドバイスを得るのは難しい場合があります。
転職活動の進め方に不安がある方や、まずは基本的なサポートを受けたいという方には心強い存在ですが、専門的なキャリアプランの相談をしたい場合には、物足りなさを感じる可能性があります。
法務特化型エージェントのキャリアアドバイザーは、その多くが法務分野の出身者や、長年にわたり法務領域の転職支援に携わってきたプロフェッショナルです。そのため、法務の業務内容やキャリアパス、業界ごとの法務人材のニーズといった専門知識を深く理解しています。
例えば、同じ「契約書レビュー」の経験でも、業界や企業の規模によって求められるスキルがどう違うのかを的確に把握しており、求職者の経験を最大限に活かせる求人を提案してくれます。
また、「将来的に海外法務に挑戦したい」「マネジメント経験を積みたい」といったキャリアプランに対しても、具体的な道筋を示し、それに合致した企業を紹介してくれるでしょう。専門性の高いアドバイスを通じて、自身の市場価値を正確に把握し、戦略的な転職活動を進めたい経験者にとって、これ以上ない頼れるパートナーとなります。
企業との「パイプの深さ」の違い
総合型大手エージェントは、取引企業数が圧倒的に多く、幅広いネットワークを誇ります。日本を代表する大手企業から急成長中のベンチャー企業まで、あらゆる企業の人事部門と接点を持っています。そのため、様々な企業の求人を紹介してもらえる可能性が高いのがメリットです。
しかし、取引企業が多岐にわたる分、一社一社の法務部門の内部事情まで深く把握しているケースは少ないかもしれません。人事担当者とのやり取りが中心となり、現場の法務部長がどのような人材を求めているのか、チームの雰囲気はどうか、といった詳細な情報までは入手しきれていない可能性があります。
多くの企業の選択肢を得たいという点では優れていますが、情報の深さという点では限界があるかもしれません。
法務特化型エージェントは、取引企業数を絞り込んでいる分、個々の企業と長期的で強固な信頼関係を築いていることが多くあります。特に、企業の法務部門や経営層と直接的なパイプを持っていることが強みです。これにより、単なる求人票の情報だけでなく、募集背景にある企業の課題、法務部門の組織体制やカルチャー、上司となる人物の人柄といった、入社後のミスマッチを防ぐための極めて重要な内部情報を詳細に把握しています。
このような情報は、求職者が志望動機を練り上げたり、面接で的確なアピールをしたりする上で非常に有利に働きます。過去の転職支援実績から「この企業にはこういう人材がフィットする」といった知見も蓄積されており、精度の高いマッチングが期待できるでしょう。
サポートの「質と方向性」の違い
総合型大手エージェントが提供するサポートは、システム化され、効率的に転職活動を進められるよう設計されています。膨大な求人の中からAIやシステムによるマッチングでスピーディーに求人紹介が行われ、応募書類の添削や面接日程の調整といった事務的なプロセスもスムーズです。
転職活動の全体像を掴み、効率よく進めたい方にとっては非常に便利なサービスと言えるでしょう。サポートの方向性としては、求職者の経験やスキルを客観的に評価し、それに合致する求人を幅広く提案するスタイルが中心です。まだキャリアの方向性が定まっていない方や、様々な可能性を検討したい方に対して、多くの選択肢を提示してくれる点が魅力です。
法務特化型エージェントのサポートは、一人ひとりのキャリアに深く寄り添う、コンサルティング要素の強いものとなります。法務の職務経歴書において、どの経験をどのように表現すれば企業に響くのか、といった専門的な視点からの書類添削や、企業の法務部門が面接で重視するポイントを踏まえた模擬面接など、極めて実践的なサポートが受けられます。
また、目先の転職だけでなく、5年後、10年後を見据えた長期的なキャリアプランの相談にも応じてくれます。例えば、「将来はCLO(最高法務責任者)を目指したい」という希望があれば、そのために今どのような経験を積むべきか、どのような企業を選ぶべきかを共に考えてくれるでしょう。明確なキャリアプランを持ち、その実現に向けて専門的なサポートを求める方に最適です。
対象となる「求職者層」の違い
総合型大手エージェントは、幅広い層の求職者を対象としています。法務としての実務経験が浅い第二新卒や、未経験から法務職にチャレンジしたいと考えている若手向けのポテンシャル採用求人も比較的多く扱っています。
法学部を卒業したものの、法務とは異なる職種に就いた方がキャリアチェンジを目指す場合や、地方での転職を希望する場合にも、豊富な求人の中から可能性を探ることができます。
また、法務に限定せず、他の管理部門の職種も視野に入れて転職活動を進めたいと考えている方にとっても、総合型エージェントは適した選択肢となります。経験年数が少ない方や、キャリアの選択肢を広く持ちたい方が、まず登録すべきエージェントと言えるでしょう。
法務特化型エージェントは、主に法務分野で一定の実務経験を積んだ経験者や、弁護士・弁理士といった有資格者をメインターゲットとしています。
求められる専門性が高い分、紹介される求人も企業の法務部門の中核を担うようなポジションや、高い専門性が求められる案件が多くなります。そのため、未経験者向けの求人は少ない傾向にあります。
年収アップや管理職へのキャリアアップ、より専門性を深められる環境への転職を具体的に考えているハイキャリア層にとっては、自身のスキルや経験を正当に評価してくれる企業と出会える最適な場所です。特に、事業会社のインハウスローヤーへの転職を考える弁護士や、M&A・国際法務・知財などの特定分野でキャリアを築いていきたい方には、特化型エージェントの利用が成功への近道となるでしょう。
未経験でも転職エージェントを利用して転職できる?
法務職未経験でも転職エージェントを利用して法務職へ転職することは可能です。ただし、法務職では経験者や法学部出身者を求人する企業はほとんどです。そのため、まずは未経験でも応募を受け付けてくれる企業をエージェントで見つけることからスタートになります。
なかなか未経験でも可能な求人は少ないので、どうしても法務職を目指したいのであれば、多少の条件はのんで応募することをおすすめします。
また、転職エージェントを活用すると未経験者でも担当のキャリアアドバイザーにその他のスキルを売り込んでもらえることもあります。法務職未経験者の場合は転職エージェントを利用した方が転職活動はスムーズにいく可能性が高いです。
法務担当者が転職を成功させるためのポイント
転職の際、自身のスキルや経験が不足しているのではと不安になる方は少なくないでしょう。この項目では、法務人材に求められることが多いスキルを紹介するので、参考にしてみてください。
コミュニケーション能力
ビジネスパーソンすべてに必要なスキルですが、法務においては法的知識と同等、もしくはそれ以上に重要性が高いスキルといえます。
というのも、法務は法的な観点から事業や契約などに関するリスクの指摘を行いますが、その相手は大半が他部署の人間であり、法律の素人です。
なので、法律に詳しくない相手にもわかりやすく説明する能力が求められます。
また指摘にあたり、相手の考えと異なる意見を伝えねばならないこともあるでしょう。角を立てないのはもちろんなこと、誤解の余地がないようにしっかりと説明する必要があります。
法務は役割の都合上、現場から疎まれることも少なくないですが、「社内にいる顧問弁護士」のような扱いとならぬよう、ビジネスを共に進める仲間としてコミュニケーションを図ることが大切です。
上場準備企業での法務経験
法務は企業規模が小さいうちは他の管理部門が兼任していることも少なくありませんが、業務が多くなれば1つの部門として独立させる必要があり、そのタイミングの一つが上場準備段階です。
上場のためには、会社の運営が適切に行えるよう内部の管理体制を構築しなければいけませんが、適法性の確保には専門知識を用いた検討が必要不可欠です。
上場審査では対応しなくてはならない作業が山ほどあるなかで、法務の専門ではない人が兼任という形で進めていくのは現実的ではありません。なので、上場を目指している企業では法務を新たに募集することが多く、上場準備経験の持ち主は喉から手が出るほど欲しい人材といえます。
株主総会および取締役会等の準備・運営経験
株主総会や取締役会等の準備・運営経験を持っている法務の方は、転職活動を有利に進められる可能性が高まります。
もともと法務人材は数が少ないのに加え、上場企業で勤めている方が転職市場に出てくることはあまり多くはありません。
なので、株主総会や取締役会等の準備・運営経験者は希少であり、すでに上場している企業をはじめ、今後上場予定の企業にとっても市場価値が高い人材といえます。
他の管理系スキル
法務としての役割を全うするうえで必要な専門性は、法律知識だけにとどまりません。というのも、ただ事業や契約の適法性を判断するだけであれば、外部の顧問弁護士に相談するだけで十分だからです。
法務はさらに踏み込んでビジネス面での可否も含めた検討を行うことが求められ、会計、財務、税務など他の管理系知識が必要となる場面も少なくありません。
もちろん、会計や財務などのエキスパートになるほど、知識を身につける必要があるわけではなく、あくまで法務の業務を広げる・深めるためです。
法務への転職だと法律知識だけが評価されると思われがちですが、他のスキルや経験が強みになることもあるので、未経験で目指す方は自己分析をしっかり行っておきましょう。
自己分析をする
転職活動を始めるにあたって、まずすべきなのが自己分析です。自身がこれまでに身につけたスキルや経験を洗い出すと同時に、今回の転職の目的、今後のキャリア設計について明確にしていきましょう。
中途採用においては、スキルや経験が重視されるのは当然であるものの、それだけで採用が決まるわけではありません。
いくら優秀な方であっても環境が合わなければ、本来の実力を発揮することは難しいので、採用側もマッチングを重視しています。
そのため、面接する求職者の転職理由や志望動機、キャリア観などを知ることで、労働力を提供してもらう代わりに相応しい働く場所を用意できるか確認したいわけです。
なので、自己分析を行い、自分自身のことをしっかりと言語化できるようにしておく必要があります。
応募先での法務の立ち位置を見極める
法務は業務の性質上、周囲への配慮が欠けた行動を取ってしまうと、疎ましい存在と認識されやすい側面があります。悪い感情を抱かれてしまうと、法務の力を借りたいと考える人が社内で減り、会社内においての法務の立ち位置が低下。
信用がないため、重要な仕事を任してもらえず、定型的な作業ばかりをこなすことになってしまいます。
そのような職場ではスキルや経験を積むのが難しいため、応募先での法務の立ち位置を見極めることが大切です。
定量的な業務実績
法務業務は定量評価が難しいとされますが、転職市場では具体的な数値で示せる実績が重要です。契約審査件数、法務相談対応件数、訴訟案件の処理件数などの基本的な業務量に加え、コスト削減額、回収債権額、取引先との交渉による利益貢献額など、事業への貢献を数値化できる実績を整理しましょう。
特に、前年比での改善率や、一定期間での達成数など、成長性や効率性を示す指標があれば強みになります。また、目標設定に対する達成率や、処理期間の短縮率なども、業務効率の向上を示す重要な指標となります。ただし、数値だけでなく、その背景にある課題解決のプロセスや工夫した点も併せて説明できるよう準備しましょう。
リーガルリスクマネジメント能力
法務部門の重要な役割の一つは、企業活動におけるリスクの予防と管理です。過去に対応した重大な法的リスクの事例、その際の分析・判断プロセス、講じた対策、そして結果として回避できたリスクの影響度などを具体的に整理します。
また、予防法務の観点から、社内規程の整備・改定、法務審査基準の策定、契約書の雛形作成、従業員向けコンプライアンス教育の実施など、組織全体のリスク管理体制の構築にどう貢献したかも重要なポイントです。特に、業界特有の法規制や、新しい法令への対応経験は、同業他社への転職時に強みとなります。
ビジネス貢献度・事業理解力
法務部門は単なる管理部門ではなく、事業の成長を支援する戦略的パートナーとしての役割が求められています。担当した事業領域について、その業界特性や事業モデル、収益構造をどれだけ理解していたか、また法務判断を行う際に事業目的やビジネス上の制約をどう考慮したかが問われます。
特に、新規事業の立ち上げ支援、M&A案件での法務DD実施、海外展開における法的支援など、事業戦略の実現に直接的に貢献した経験は大きな評価ポイントとなります。事業部門との密接な連携や、経営層への法務アドバイスの経験も重要です。
プロジェクトマネジメント経験
大規模な法務プロジェクトのマネジメント経験も、上級法務職への転職時には重要な評価ポイントとなります。M&A、企業再編、株式上場、システム導入、大規模訴訟対応など、複雑で長期的なプロジェクトでの役割、特にプロジェクトリーダーとしての経験を整理します。
予算管理、スケジュール管理、チームビルディング、外部専門家の起用・管理など、プロジェクトを成功に導くためにどのようなマネジメントを行ったか、また直面した課題をどう解決したかを具体的に説明できることが重要です。国際的なプロジェクトでの経験は、特に評価が高くなります。
これらの項目に沿って自己分析を行う際は、単なる経験の列挙ではなく、各経験を通じて得られた気づきや成長、今後のキャリアにどう活かせるかという視点も含めて整理することをお勧めします。
| 順位 | エージェント名 | 総合力 | 求人数 (多・中・少) | アドバイザーの質(高・中・低) |
|---|---|---|---|---|
| 👑 1 | BEET-AGENT | ・法務・管理部門に特化 ・非公開求人豊富 ・上場企業 ・IPO準備案件多数 | 多(管理職〜CLO向け/非公開多数) | 高 (専門性高く、ミスマッチ少ない) |
| 👑 2 | MS-Japan | 士業・管理部門大手 ・事務所→企業法務に強い | 中〜多 | 中〜高 (実績豊富) |
| 👑 3 | JAC Recruitment | ハイクラス・外資系 ・管理職に強い ・コンサルタント多数 | 多 (45,000件以上) | 中〜高 (専門性高いが業界横断型) |
| 4 | 弁護士ドットコムの 法務キャリア | 法務専門支援 ・伴走型コンサルメント ・弁護士ドットコム運営 | 中 | 中 (専門支援・キャリア形成支援あり) |
| 5 | Hupro(ヒュープロ) | 管理部門特化 ・法務求人多数(500件超) ・幅広い企業対応 | 多 (500件以上) | 中 (管理部門に精通) |
| 6 | No-Limit | 弁護士経験者 アドバイザーが全員・法務・弁護士特化 | 中 | 高 (弁護士経験者によるきめ細かい支援) |
| 8 | リクルートダイレクトスカウト | ヘッドハンティング型 ・年収800万〜2000万多数 ・大手企業含 | 中〜多 (ハイクラス特化) | 中(スカウト型で能動性要) |
| 9 | ビズリーチ | ハイクラス転職 ・高年収層多数 ・スカウト中心 | 中 (自走型で応募要) | 低〜中(サポートが少ない) |
| 10 | 法務求人.jp | 法務特化 ・法律事務所や知財求人も掲載 ・レア求人あり | 少〜中 (ターゲット狭い) | 中(専門特化型) |
| 10 | コトラ | CxO・専門職多数 ・金融・コンサル出身コンサルタント多数 | 少〜中 (CLOなど上位職) | 中(高案件だが対象層絞りあり) |
法務担当者が知っておくべき転職エージェントの上手な活用方法
転職エージェントは、法務という専門分野の転職を成功させるための強力なパートナーです。しかし、ただ登録して待っているだけでは、その真価を十分に引き出すことはできません。主体的に、そして戦略的に活用することで、転職活動の質と成功確率を格段に高めることができます。
ここでは、転職エージェントを最大限に活用するための5つの具体的な方法を、それぞれ500字程度の日本語で詳しく解説します。
複数のエージェントに登録し、客観的な視点を持つ
転職活動を始める際、まず重要なのは1社に絞らず、複数の転職エージェントに登録することです。理想的には、幅広い求人を扱う「総合型大手エージェント」と、法務分野に特化した「法務特化型エージェント」の両方に2〜3社ずつ登録するのが良いでしょう。これには明確な理由があります。
第一に、求人の網羅性が高まる点です。エージェントごとに独占している非公開求人があり、複数登録することで、より多くの選択肢に触れる機会が得られます。
第二に、キャリアアドバイザーとの相性を見極められる点です。転職活動は担当者と二人三脚で進めるため、信頼関係を築けるかどうかが成功を左右します。複数の担当者と話すことで、自分に最も合ったパートナーを見つけることができます。そして最も重要なのが、客観的な視点を養える点です。
特定の一人の意見だけを鵜呑みにすると、視野が狭まってしまう可能性があります。複数のアドバイザーから異なる視点のアドバイスを受けることで、自身の市場価値やキャリアプランをより客観的に捉え、冷静な判断を下すことができるようになります。情報を主体的に取捨選択し、自分自身でキャリアの舵取りをするという意識を持つことが、上手な活用法の第一歩です。
初回面談で経歴と希望を「正直」かつ「具体的」に伝える
キャリアアドバイザーとの初回面談は、転職活動の方向性を決定づける非常に重要な場です。ここでいかに正確で詳細な情報を伝えられるかが、その後の求人紹介の質に直結します。
まずは、これまでの職務経歴や実績について、成功体験だけでなく、苦手な業務や失敗談も含めて正直に話すことが大切です。自分を良く見せようと話を盛ってしまうと、入社後にミスマッチが生じる原因になりかねません。転職理由についても同様で、ネガティブな理由(人間関係、待遇への不満など)であっても正直に伝えるべきです。
プロのアドバイザーは、それをポジティブな志望動機に転換する方法を一緒に考えてくれます。次に、希望条件はできるだけ具体的に伝えましょう。「年収は○○円以上」「勤務地は△△線沿い」「M&Aや国際法務の経験を積みたい」「ワークライフバランスを重視したい」など、具体的な言葉で伝えることで、アドバイザーは精度の高い求人を探しやすくなります。
その際、希望条件に優先順位をつけておくことも重要です。「これだけは譲れない」という点と「妥協できる」点を明確にすることで、紹介の幅が広がり、思わぬ優良企業との出会いに繋がる可能性もあります。
担当者とのコミュニケーションは「迅速」かつ「丁寧」に
転職エージェントの担当者は、同時に多くの求職者を担当しています。その中で「この人を優先的にサポートしたい」と思ってもらうためには、迅速かつ丁寧なコミュニケーションが不可欠です。担当者からのメールや電話には、可能な限り早く返信しましょう。
迅速なレスポンスは、あなたの転職意欲の高さを示す最も分かりやすいサインです。転職意欲が高いと判断されれば、好条件の非公開求人が出た際に、真っ先に声をかけてもらえる可能性が高まります。また、紹介された求人に対するフィードバックは、単に応募するか否かを伝えるだけでなく、その理由を具体的に添えることが重要です。
「この企業の事業内容に非常に興味がある」「この業務内容は希望と少し違うが、○○の点には惹かれる」「今回は応募を見送るが、その理由は△△だから」といったように、具体的な感想を伝えることで、担当者はあなたの志向性をより深く理解し、次に紹介する求人の精度を高めることができます。
選考の進捗や他社の選考状況などもこまめに報告・相談することで、担当者はあなたを「信頼できるパートナー」と認識し、企業への推薦にもより一層力が入るでしょう。
書類添削や面接対策などのサポートを最大限に活用する
転職エージェントが提供するサポートは、求人紹介だけではありません。むしろ、その真価は書類添削や面接対策といった選考過程のサポートにあります。
特に法務の職務経歴書は、どのような経験をどうアピールするかが非常に重要です。契約書審査の件数や種類、プロジェクトへの関与度、コンプライアンス体制構築の実績など、専門家の視点から「企業に響く」表現方法について、積極的にアドバイスを求めましょう。
自分では当たり前だと思っていた経験が、実は大きなアピールポイントになることも少なくありません。面接対策も同様です。多くの転職成功事例と失敗事例を見てきたプロの視点から、想定される質問への回答のブラッシュアップや、自分では気づきにくい話し方の癖などを客観的にフィードバックしてもらうことは、選考通過率を上げる上で極めて有効です。
さらに、担当者は企業の内部情報(部署の雰囲気、面接官の人柄、過去の面接での質問傾向など)を把握している場合があります。これらの貴重な情報を事前に引き出し、万全の準備を整えて面接に臨むことが、内定を勝ち取るための鍵となります。
企業への「推薦文」を軽視せず、内容をすり合わせる
キャリアアドバイザーが企業にあなたを紹介する際、職務経歴書と共に「推薦文(紹介状)」を提出することが一般的です。この推薦文は、あなたがどのような人物で、どのような強みを持っているかを客観的な第三者の視点から補足するものであり、書類選考の通過率や面接官が抱く第一印象に少なからず影響を与えます。
優秀なアドバイザーは、面談で引き出したあなたの魅力やポテンシャルを、求人企業の求める人物像と結びつけて効果的にアピールしてくれます。しかし、認識のズレが生じる可能性もゼロではありません。そこで、可能であれば、企業に提出する前に推薦文の内容を確認させてもらうようお願いしてみましょう。
全ての要望が通るとは限りませんが、自分のアピールしたい強みと、推薦文の内容に齟齬がないかを確認し、もし異なっていればすり合わせを行うことが重要です。
例えば、「自分としてはM&Aの実績を最もアピールしたいのに、推薦文では日常的な契約法務の丁寧さが強調されている」といったケースを防ぐことができます。これにより、応募書類全体の一貫性が保たれ、面接での自己アピールもスムーズに行えるようになります。
| 順位 | エージェント名 | 総合力 | 求人数 (多・中・少) | アドバイザーの質(高・中・低) |
|---|---|---|---|---|
| 👑 1 | BEET-AGENT | ・法務・管理部門に特化 ・非公開求人豊富 ・上場企業 ・IPO準備案件多数 | 多(管理職〜CLO向け/非公開多数) | 高 (専門性高く、ミスマッチ少ない) |
| 👑 2 | MS-Japan | 士業・管理部門大手 ・事務所→企業法務に強い | 中〜多 | 中〜高 (実績豊富) |
| 👑 3 | JAC Recruitment | ハイクラス・外資系 ・管理職に強い ・コンサルタント多数 | 多 (45,000件以上) | 中〜高 (専門性高いが業界横断型) |
| 4 | 弁護士ドットコムの 法務キャリア | 法務専門支援 ・伴走型コンサルメント ・弁護士ドットコム運営 | 中 | 中 (専門支援・キャリア形成支援あり) |
| 5 | Hupro(ヒュープロ) | 管理部門特化 ・法務求人多数(500件超) ・幅広い企業対応 | 多 (500件以上) | 中 (管理部門に精通) |
| 6 | No-Limit | 弁護士経験者 アドバイザーが全員・法務・弁護士特化 | 中 | 高 (弁護士経験者によるきめ細かい支援) |
| 8 | リクルートダイレクトスカウト | ヘッドハンティング型 ・年収800万〜2000万多数 ・大手企業含 | 中〜多 (ハイクラス特化) | 中(スカウト型で能動性要) |
| 9 | ビズリーチ | ハイクラス転職 ・高年収層多数 ・スカウト中心 | 中 (自走型で応募要) | 低〜中(サポートが少ない) |
| 10 | 法務求人.jp | 法務特化 ・法律事務所や知財求人も掲載 ・レア求人あり | 少〜中 (ターゲット狭い) | 中(専門特化型) |
| 10 | コトラ | CxO・専門職多数 ・金融・コンサル出身コンサルタント多数 | 少〜中 (CLOなど上位職) | 中(高案件だが対象層絞りあり) |
転職エージェント以外におすすめの転職サイト
最後に、転職サイト以外で法務職の求人を探す方法を紹介します。
転職サイトで検索を法務職に絞り求人を探すこともできます。企業によっては特定の求人サイトにしか求人を出さないこともあるので、さまざまな案件に出会うためにも複数の求人サイトに登録した方がいいといえます。
転職サイトを利用する場合、転職サイト経由で履歴書や職務経歴書を送ったり、掲載されている企業へ直接コンタクトを取ったりします。転職サイトによって採用までの流れは異なるので、利用方法はよく確認しましょう。
doda

dodaは業界トップクラスの求人数を誇る総合型の転職エージェントです。大手企業から果ては新進気鋭のベンチャー企業まで、幅広い業界の法務求人を保有しています。
また転職に関するコンテンツが非常に充実しており、業界・企業研究の際に役立つ情報が多数得られるのでおすすめです。
公式サイト:https://doda.jp/
マイナビ転職

マイナビ転職は20代~30代の若手人材の転職支援に定評がある総合型転職サイト。マイナビエージェントも展開する大手転職サイトですので、法務求人の扱いも多少あります。
公式サイト:https://tenshoku.mynavi.jp/
MS Career

MSCareerは、管理部門の特化した転職エージェントとしては業界最大級の規模を誇るMs-japanが運営する、ダイレクトリクツーティング系の転職サイトです。MS-AgentとMS-jobsというサービスが統合してできた新サービスという位置づけになっています。
公式サイト:https://ms-japan.jp/
まとめ
転職サイトにはさまざまな種類がありますが、法務職に特化した求人サイトも少ないながら存在します。これらのサイトでは法務職に求人が絞れるので求人企業の比較がしやすいのがメリットです。
また、転職エージェントを利用すると自分のペースで転職しにくいという難点もありますが、転職サイトならば登録しておいて理想の求人があるときにだけ活動するという方法でも使えます。
転職サイトにより求人企業の量や質も異なるので、なるべく複数の転職サイトに登録して転職活動の幅を広げることをおすすめします。
| 順位 | エージェント名 | 総合力 | 求人数 (多・中・少) | アドバイザーの質(高・中・低) |
|---|---|---|---|---|
| 👑 1 | BEET-AGENT | ・法務・管理部門に特化 ・非公開求人豊富 ・上場企業 ・IPO準備案件多数 | 多(管理職〜CLO向け/非公開多数) | 高 (専門性高く、ミスマッチ少ない) |
| 👑 2 | MS-Japan | ・士業・管理部門大手 ・事務所→企業法務に強い | 中〜多 | 中〜高 (実績豊富) |
| 👑 3 | JAC Recruitment | ・ハイクラス・外資系 ・管理職に強い ・コンサルタント多数 | 多 (45,000件以上) | 中〜高 (専門性高いが業界横断型) |
| 4 | 弁護士ドットコムの 法務キャリア | ・法務専門支援 ・伴走型コンサルメント ・弁護士ドットコム運営 | 中 | 中 (専門支援・キャリア形成支援あり) |
| 5 | Hupro(ヒュープロ) | ・管理部門特化 ・法務求人多数(500件超) ・幅広い企業対応 | 多 (500件以上) | 中 (管理部門に精通) |
| 6 | No-Limit | ・弁護士経験者 ・アドバイザーが全員・法務・弁護士特化 | 中 | 高 (弁護士経験者によるきめ細かい支援) |
| 8 | リクルートダイレクトスカウト | ・ヘッドハンティング型 ・年収800万〜2000万多数 ・大手企業含 | 中〜多 (ハイクラス特化) | 中(スカウト型で能動性要) |
| 9 | ビズリーチ | ・ハイクラス転職 ・高年収層多数 ・スカウト中心 | 中 (自走型で応募要) | 低〜中(サポートが少ない) |
| 10 | 法務求人.jp | 法務特化 ・法律事務所や知財求人も掲載 ・レア求人あり | 少〜中 (ターゲット狭い) | 中(専門特化型) |
| 10 | コトラ | CxO・専門職多数 ・金融・コンサル出身コンサルタント多数 | 少〜中 (CLOなど上位職) | 中(高案件だが対象層絞りあり) |


