弁護士は難関資格であり、年収も高いイメージがありますよね。しかし、近年では弁護士の人数が増えており、案件獲得が難しくなっている法律事務所も多いようです。その結果すべての弁護士が高年収という訳ではありません。また、法律事務所勤務より企業内弁護士として働いたほうが年収アップできるケースもあります。
この記事では、弁護士が転職で年収アップする方法や身に着けたいスキルなどを紹介します。
【2024年】弁護士の年収実態|平均年収や中央値を解説
ここでは、弁護士の年収はどれくらいなのか紹介します。
弁護士全体の平均年収
日本弁護士連合会の調査によると、2018年の弁護士全体の平均収入は2,143万円でした。過去の平均年収を見てみると、
- 2006年が3,620万円
- 2008年が3,389万円
- 2010年が3,304万円
- 2014年が2,402万円
と年々減少していることがわかりました。
2006年 | 2008年 | 2010年(※) | 2014年 | 2018年 | |
収 入 | 3,620万円 | 3,389万円 | 3,304万円 | 2,402万円 | 2,143万円 |
回答者 | 4,025人 | 4,021人 | 1,354人 | 3,199人 | 2,584人 |
所 得 | 1,748万円 | 1,667万円 | 1,471万円 | 907万円 | 959万円 |
回答者 | 3,978人 | 3,977人 | 1,280人 | 3,128人 | 2,490人 |
※2010年の「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査」は、確定申告書に基づく弁護士活動以外による収入が含まれており、比較の際は注意を要する
また、2018年の平均所得は959万円です。所得とは手取り額のことですが、
- 2006年が1,748万円
- 2008年が1,667万円
- 2010年が1,471万円
- 2014年が907万円
と推移しています。
弁護士の年収中央値
日本弁護士連合会の調査では収入と所得の中央値についても調査をしています。中央値とは、回答を大きさの順に並べた時に全体の中央にくる値のことです。平均値は一部の高所得者が数値を引き上げてしまうことがあるので、中央値で見た方が実態に即しているといわれています。
2006年 | 2008年 | 2010年(注2) | 2014年 | 2018年 | |
収 入 | 2,400万円 | 2,200万円 | 2,112万円 | 1,430万円 | 1,200万円 |
回答者 | 4,025人 | 4,021人 | 1,354人 | 3,199人 | 2,584人 |
所 得 | 1,200万円 | 1,100万円 | 959万円 | 600万円 | 650万円 |
回答者 | 3,978人 | 3,977人 | 1,280人 | 3,128人 | 2,490人 |
※2010年の「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査」は、確定申告書に基づく弁護士活動以外による収入が含まれており、比較の際は注意を要する
2018年の弁護士全体の収入の中央値は1,200万円でした。過去の平均年収を見てみると、
- ・2006年が2,400万円
- ・2008年が2,200万円
- ・2010年が2,112万円
- ・2014年が1,430万円
2018年の所得の平均値は650万円
- ・2006年が1,200万円
- ・2008年が1,100万円
- ・2010年が959万円
- ・2014年が600万円
という結果でした。日本における一般労働者の平均年収が400万円程度と言われているため、それに比べると高い水準であることがわかります。
弁護士の経験・年齢別の年収
経験年齢別の年収は、経験年数5年未満の弁護士の平均収入が735万円、収入中央値600万円でした。これだけで見ると上場企業勤務の会社員との収入差はあまりないように感じます。
収入 | ||||||
2006年 | 2008年 | 2014年 | 2018年 | |||
5年未満 | 平均値 | 1,613 | 1,222 | 796 | 66-70期 | 735 |
中央値 | 970 | 850 | 675 | 600 | ||
回答数 | 733件 | 934件 | 846件 | 660件 |
ただし、弁護士の経験年数が上がるほど収入や所得は増えていく傾向です。弁護士経験年数別が25年以上30年未満の弁護士の平均収入が4,699万円、収入中央値3,000万円と、その他の経験年数のレンジに比べて一番高くなりました。
収入 | ||||||
2006年 | 2008年 | 2014年 | 2018年 | |||
20年以上 25年未満 |
平均値 | 5,340 | 5,066 | 4,101 | 46-50期 | 3,469 |
中央値 | 3,840 | 4,000 | 2,697 | 2,760 | ||
回答数 | 396件 | 351件 | 160件 | 105件 | ||
25年以上 30年未満 |
平均値 | 5,627 | 4,991 | 4,290 | 41-45期 | 4,699 |
中央値 | 3,872 | 3,937 | 3,000 | 3,000 | ||
回答数 | 388件 | 340件 | 187件 | 99件 |
所得 | ||||||
2006年 | 2008年 | 2014年 | 2018年 | |||
20年以上 25年未満 | 平均値 | 2,334 | 2,497 | 1,342 | 46-50期 | 1,307 |
中央値 | 1,800 | 1,995 | 840 | 1,006 | ||
回答数 | 396件 | 350件 | 159件 | 102件 | ||
25年以上 30年未満 | 平均値 | 2,525 | 2,218 | 1,460 | 41-45期 | 1,601 |
中央値 | 1,600 | 1,800 | 1,000 | 1,100 | ||
回答数 | 391件 | 341件 | 185件 | 94件 |
また、平均所得は1,601万円、所得の中央値は1,100万円です。それ以上の経験年齢で見てみると減少傾向にあるので、年齢や体力を考えて経験年数30年位をピークに活動を控えめにしている可能性もあるでしょう。
男女弁護士の年収差
日本弁護士連合会の調査で、男女弁護士の年収差について調べているものはありませんでした。しかし、厚生労働省の「平成30年賃金構造基本統計調査」では、法律事務所または企業に勤務している弁護士の平均年収の調査をしています。
こちらの調査によると、弁護士全体の平均年収は1,256万円、男性弁護士の平均年収は1,595万円、女性弁護士の平均年収は733万円でした。
独立して法律事務所を経営している人の年収は含まれていないので、それらを合わせると変動することも予想できますが、男女の年収差はかなり大きく開くということがわかります。
たとえば、大手法律事務所でキャリアを重ねる場合は、男女関係なく実力次第で年収が上がっていくことが想像できます。しかし、法律事務所の弁護士の仕事は非常に忙しく、出産後育児をしながらの勤務が難しいと感じる場合もあるでしょう。このような場合、年収が低くても働き方の融通が効く小さな法律事務所や企業内弁護士へ転職するという選択肢もあるかと思います。女性が働くためには「働きやすさ」が大切になるので、年収より残業時間の有無などを見ることもあるでしょう。
法律事務所の規模による年収差
法律事務所の規模でも年収差は生まれます。たとえば、『5大法律事務所』では入社時に年収1,000万円、パートナーになれば数千万円〜億になることもあるようです。
しかし、中小・個人の法律事務所の場合は入社時の年収が300万円〜500万円で、最高でも1,000万円代ということもあります。このように所属する法律事務所により、年収格差がかなり開いているのです。
4大法律事務所は新卒で年収1,000万円以上
4大法律事務所の場合、新卒の段階で年収1,000万円を超えます。5年目のシニアアソシエイトで1,500万円~2,000万円、パートナーで数千万円~億越えの年収になることもあるそうです。しかし、4大法律事務所は弁護士の中でも知的レベルが高い精鋭たちが集まります。出世レースも過酷ですし、労働時間も長い傾向にあります。収入とワークライフバランスのバランスを考えて選ぶべきといえそうです。
企業内弁護士の年収ボリュームゾーンは750万円~1,000万円
日本組織内弁護士の調査によると、企業内弁護士の年収ボリュームゾーンは750万円~1,000万円です。そもそも、企業内弁護士を雇用する企業の規模も大きく、そこで働く従業員の年収水準も高いので、このような水準になると予想します。
近年では弁護士の人数が増えていることもあり、案件は取り合いです。他の法律事務所と差別化ができず案件獲得に苦しむ事務所や、地方の中小法律事務所勤務の弁護士の場合、年収500万円以下になることもあるようです。そのような法律事務所に所属し、年収に不満を感じているのであれば、企業内弁護士になったほうが満足する年収を得られるかもしれません。
参照:日本組織内弁護士協会
弁護士が年収を上げる方法
ここまで弁護士の年収について様々な項目に分けてご説明しました。平均年収以上だった方も低かった方も、やはり今の年収をUPさせたいことは本音ですね。
最後に、弁護士の方が年収を上げるためのポイントについてお伝えします。
個人受任を受ける
事務所の体制にもよりますが、個人受任が可能な事務所であれば、積極的に受任することで年収UPが図れます。一般的には、個人で案件を受けた場合は10%〜20%、あるいは固定の金額を事務所に収めるケースが多いかと思います。
個人で案件を獲得するための動きをしなければいけず、事務所で抱えている案件との並行作業になるので大変ではありますが、今後のキャリアを考える上では良い経験だと思います。
では、そもそもの個人案件をどう獲得するのかですが、
- 弁護士ドットコムなどのポータルサイトや、弁護士ナビシリーズのような事件特化型ポータルへの広告掲載
- 個人サイトを立ち上げてのWeb集客 など
方法はいくつもあります。詳しい内容は下記をご覧いただくのが良いかと思います。
【参考】
規模が大きい・企業法務をあつかう事務所へ転職する
弁護士だけに限りませんが、年収UPのために真っ先に考えられる方法として転職があります。同じ弁護士でも、所属する事務所(企業)や働き方によって年収は違ってきます。年齢や経験年数などに対して思った以上の年収を得られていない場合には、転職を考えてみるのも良いでしょう。所属する組織が変わることで年収を上げることも期待できます。
独立・開業する
弁護士業界では独立開業が特に多く、10年以上の経験を積んだ弁護士の7割以上が経営者弁護士になっています。独立後にご自身で案件を獲得し続けることができれば、今の年収を大きく上げることが可能です。
ただし、上でもお伝えしたように独立すれば必ず年収が上がるわけではありません。独立後に成功するために、得意分野に特化したり、集客方法を確立するなどの事前準備をしっかり行っておく必要があります。
ブランディングをする
弁護士の年収が減少している要因でもお伝えしましたが、年々弁護士の数が増えていることによって、依頼者からの依頼を取り合っている状態となっています。いち弁護士として依頼者から魅力的で頼れる存在に映らなければ、今後弁護士として年収を上げていくことは厳しくなります(特に独立する場合)。
時代が弁護士に求める需要を察知しながらも、ご自身で力を入れていく分野を絞って取り組むことで、弁護士としての実力もそうですし、ブランディング化にも繋がってくるでしょう。
方法として、SNSや個人のサイトを立ち上げるのは有効です。今の時代自分から情報を発信していかなければ埋もれてしまいますので、積極的に行動されることをお勧めします。
弁護士が転職で年収を上げるために備えたいスキル
弁護士が転職で年収を上げるために備えたい具体的なスキルについて紹介します。
英語力
海外案件に力を入れている法律事務所が増えています、そのため、英語力があり、英文で契約書類の作成ができたり、海外のクライアントやスタッフとも対等に交渉で来たりする弁護士は重宝されます。実務経験や専門知識にプラスして英語力が評価されれば、即戦力として中小法律事務所からでも大手法律事務所へ転職できるチャンスも増えるでしょう。
マネージメントスキル
マネージメントスキルも年収アップを目指す転職で必要です。例えば、大手法律事務所から中堅法律事務所へ転職する場合、アソシエイトからパートナーという形で転職することも考えられます。法律事務所の規模が小さくなったとしても年収を上げられる可能性があります。パートナーになれば、部下のアソシエイトをマネージメント・育成するスキルが必要です。面接では、マネージメントで成功した事例などを話せると評価アップにつながるでしょう。
弁護士が転職で年収を上げる具体的な方法
それでは、弁護士が年収を上げる具体的な方法を紹介します。
中堅法律事務所から大手法律事務所へ転職
中堅法律事務所から大手法律事務所に転職したい場合、英語力は必須です。大手法律事務所では海外のロースクールへの留学制度もあるので語学力があって当然という環境です。そのため、大手法律事務所に転職したいのであれば、留学して英語力を身に着けるというのも一つでしょう。そして、TOEICで高得点を取れれば英語力の証明になります。
法律事務所から大手企業の企業内弁護士へ
地方の中小法律事務所の場合、年収500万円に満たないケースもあります。そのため、大手企業の企業内弁護士になったほうが給与水準・福利厚生が良いこともあるでしょう。大手企業の企業内弁護士になるためには、企業法務の知識は必須です。企業内弁護士になれば、企業法務に関するあらゆる知識が必要になります。
法律事務所勤務期間に幅広い企業法務知識を吸収し、それをアピールできると良いでしょう。
法律事務所から一般事業会社の役員へ
法律事務所から一般事業会社の役員へ転職することで年収をアップできる可能性があります。最近では、企業法務ができていないと企業価値を落とすことになるので、どの企業も法令遵守に敏感になっています。
その結果、取締役にCLO(最高法務責任者)を作る企業も増えました。法律事務所での企業法務の経験を評価されれば、一般事業会社の役員として迎えられるキャリアもあるでしょう。
日本組織内弁護士の調査によると、一般事業会社で役員・ジェネラルカウンセルとして働く企業内弁護士の年収ボリュームゾーンは、2,000万円~3,000万円です。中には、5,000万円以上の年収を得ている人も存在します。
参照:日本組織内弁護士協会
法律事務所から一般事業会社の社外取締役へ
コーポレート・ガバナンスの観点から、上場企業では経営者を監視する社外取締役の設置が義務になりました。この社外取締役として弁護士を迎える企業も増えています。2019年に行われた朝日新聞と東京商工リサーチが1部上場企業の社外取締役の平均報酬について調査を行っていますが、その結果社外取締役の平均年収は663万円でした。
- 0円~200万円未満の企業 105社
- 200万円以上~400万円未満の企業 400社
- 400万円以上~600万円未満の企業 480社
- 600万円以上~800万円未満の企業 396社
- 800万円以上~1000万円未満の企業 242社
- 1000万円以上~1200万円未満の企業 139社
- 1200万円以上~1400万円未満の企業 111社
- 1400万円以上~1600万円未満の企業 63社
- 1600万円以上~1800万円未満の企業 18社
- 1800万円以上~2000万円未満の企業 11社
- 2000万円以上の企業 17社
このように、ボリュームゾーンは400万円~600万円になりますが、年収1,000万円以上企業も多いです。また、社外取締役は取締役会など参加が必要な会議がある時しか出社する必要がありません。複数社掛け持ちも可能なので、一つの法律事務所で勤務するより大幅に収入を増やすこともできるでしょう。
参考:朝日新聞
弁護士の年収アップにおすすすめの転職先
まず、弁護士の転職先にはどんなところがあるかを説明します。
4大法律事務所
日本の4大法律事務所は、「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」「長島・大野・常松法律事務所」「西村あさひ法律事務所」「森・濱田松本法律事務所」で、所属人数の多さが特徴です。近年従業員数が増えている「TMI総合法律事務所」を合わせて5大法律事務所ということもあります。大手法律事務所は非常に人気の就職先なので、新卒採用は東京大学・京都大学・法科大学院などの高学歴の卒業生がほとんどです。
このような大手法律事務所の取引先は大企業で、主に企業法務を取り扱うのが特徴です。契約書の確認、紛争対応などはもちろんM&Aなどの専門的な案件も取り扱います。大手法律事務所は海外にも拠点があるので、英語力が優れており、海外案件のサポートをしたい場合などにおすすめです。
中堅法律事務所なら
中堅法律事務所は、企業法務の取り扱いをメインにしながら、民事や刑事にも対応する法律事務所が多いです。大手法律事務所に比べると、担当する企業規模も小さくなるので、一企業を担当する弁護士の数も減ります。
その結果、担当する業務の幅も広くなるので、若いうちから様々な業務を経験したいという場合には大手法律事務所よりチャンスがあります。また、大手法律事務所に比べるとアソシエイトの数が少なく、パートナーになりやすいメリットもあります。
ブティック系法律事務所なら
ブティック系法律事務所は、特定の分野に特化した法律事務所です。例えば、知的財産法のブティック、ファイナンスのブティックなどがあります。自分が得意な分野を伸ばしたいという場合には、ブティック系の法律事務所に転職することをおすすめします。
専門知識を高めることができたらさらに市場価値が上がり、その後のキャリア形成もしやすくなるでしょう。ブティック系法律事務所から大手法律事務所への転職に成功したケースもあるようです。
一般民事法律事務所なら
一般民事を取り扱う法律事務所では、離婚・相続・交通事故などの個人案件を主に扱います。一般民事のほうが企業法務より独立しやすい傾向にあるので、将来的に独立を視野に入れている場合は一般民事法律事務所に転職するのも一つです。
刑事法律事務所なら
刑事事件を取り扱う法律事務所もあります。逮捕や勾留、示談案件を取り扱いたいという場合には刑事法律事務所への転職を考えてみてはいかがでしょうか。
企業内弁護士として働く人も増えている
最近では法律事務所勤務ではなく、企業内弁護士として働く弁護士も増えています。
金融機関
金融機関で活躍する企業内弁護士は、主に契約書や販売形態などのリーガルチェックが基本業務です。金融機関では、顧客と結ぶ契約書類が多いですし、新しいサービスが販売されるごとに契約書類や顧客説明資料などを作成する必要があります。金融機関は顧客からの信用により成り立つ業態なので、書類に不備がないように厳しくチェックします。
また、投資商品の販売についても「顧客が商品内容について理解をしていることを確認してから販売する」など、後の紛争を避けるためのルールも多いのが特徴です。どの従業員も法律を違反しない手続きができるように、マニュアル作成などのサポートも行います。
コンサルティング会社
コンサルティング会社では、M&AやIPOなどのサポートを行います。M&AやIPOを行う際には企業運営が法律に反することをしていないかの調査が必要です。コンサルティング会社に所属する企業内弁護士は、法律面のチェックを行いどうすれば改善できるかなどのアドバイスをします。
一般事業会社
一般事業会社においても、契約書類の確認、特許の取得、紛争対応、コーポレート・ガバナンスの強化、従業員のコンプライアンス意識の向上のため、企業内弁護士を雇用する企業が増えています。2001年の段階では、企業内弁護士を採用する企業数は39社・66名でしたが、2020年では1,220社で、2,629名の弁護士が企業内弁護士として働いていることがわかりました。
また、企業内弁護士を多く抱える企業上位20社は以下の通りです。(2020年のデータ)
- ヤフー 39名
- LINE 26名
- 三井住友銀行 24名
- 三菱商事 24名
- アマゾンジャパン 22名
- 野村證券 22名
- 三井住友信託銀行 21名
- 双日 20名
- 三井物産 20名
- 三菱UFJ銀行 20名
- 三菱UFJ信託銀行 19名
- パナソニック 19名
- 丸紅 19名
- KDDI 18名
- 第一生命保険 16名
- 住友電気工業 16名
- 豊田通商 16名
- アクセンチュア 13名
- みずほ証券 13名
- 伊藤忠商事 13名
上位企業は金融系企業が多いですが、IT企業・商社・メーカーで働く企業内弁護士が多いこともわかります。
参照:日本組織内弁護士協会
一般事業会社の企業内弁護士のメリットは、働き方改革が進んでおり残業・休日出勤が少ないことです。特に大手企業ほど世間の目を気にして働き方改革に真剣に取り組んでいます。また、福利厚生が整った会社ならば産休・育休・介護休暇・時短勤務などの制度も利用しやすいです。そのため、ワークライフバランスを求めて一般事業会社へ就職・転職する弁護士も増えています。
まとめ
弁護士が転職で年収を上げるためには、以下の方法があります。
- 現在所属する法律事務所より規模が大きい法律事務所に転職する
- 役職を上げる転職をする(アソシエイト→シニアアソシエイト)
- スキルを身に着けて評価してもらう
- 実績を評価してもらう
また、企業内弁護士として活躍する弁護士も増えていますし、企業内弁護士の方が年収は高いこともあるでしょう。転職活動までに評価されやすい英語力などのスキルを身に着け、自分の実績を上手くアピールできるようになることが大切です。